東京国立近代美術館にて「生誕100年 岡本太郎展」開催中
2011年03月21日
昨日も述べたように、今年が岡本太郎さんの生誕100周年に当たることから、数々の記念展が企画進行中である。中でも目玉となるのが、東京国立近代美術館にて開催中の「生誕100年 岡本太郎展」である。大地震の影響で一時開催が中断されていたが、3月19日(土)より再開された。
http://taroten100.com/index.html
同展は、プロローグ、エピローグとあわせて9章の展示室によって、それぞれに独立したテーマ性を持たせた展示方法がとられている。岡本氏が生涯にわたって追求したテーマのそれぞれが、それぞれ具体的迫真的な作品群とともに検証されていくわけであり、成程よく練り込まれて企画開催された堂々たる展示会となっている。
おいらが今回の展示会にて特別なインパクトを受けたのが、最初の展示ルーム「ノン」である。そこでは12体の彫刻作品が展示されているのだが、それら彫刻作品がものとしてのもつ存在感、躍動感、呪術性、神秘性、それに加えて岡本氏個人のオリジナリティーが充満しており、岡本ワールドを象徴しているようであった。
岡本太郎さんの数ある作品の中でも、完成度の高さと云えば、彫刻作品がダントツである。もし太郎さんが「ゲイジュツ家」としてではなく「彫刻家」として活動を行なっていたならば、日本国内の評価は変わっていただろうと思われる。太郎さんが忌み嫌った「わび・さび」の文化圏内において、もっと高評価が得られたであろうとともに、数々の文化勲章等をものにしていたことだろう。ここまでは、反語的な意味で書いていることを理解していただきたい。
太郎さんへの評価、関心は高まりこそすれ衰える兆しは無い。喩え世間の評価が衰えたとしても、おいらの評価はうなぎのぼり状態である。今年はとことん、岡本太郎という稀有な存在に拘って、当ブログおよび「みどり企画」関連の活動も続けて行きたいと考えているところなのである。
とりあえず此処では、同展示会の会場の中で岡本作品に出会っていただいて、岡本太郎をあらためて体験することを勧めておきたい。伝説的なモニュメントのレプリカもあり、彼の芸術論が展開された書物の展示もある。岡本ワールドの全貌を体験するにはもってない機会であることは間違いない。
同展示会の出口付近には、太郎さんのメッセージを受け取るというイベントコーナーがあった。ひとり一つずつのメッセージが「太郎の言葉」として提供される。ちなみにおいらが受け取った言葉は、下記のとおりであった。個人的に心を揺り動かされた言葉だったということを記しておこう。
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何でもいい。
見物人ではなく、とにかく
自分でやってみよう。
動いてみよう。
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■生誕100年 岡本太郎展
会場/東京国立近代美術館(東京都千代田区北の丸公園3-1)
会期/~ 5月8日(日)
開館時間/午前10時~午後5時
休館日/月曜日[3月21日、3月28日、4月4日、5月2日は開館]、3月22日(火)※明日は休館です!注意してください