キャンバスにアクリル他ミクスドメディア F10号
妖かしの里(森を歩く)
名も無き森の中を歩いて行くこと、ただそれだけ。それが最近になって、僕自身の日常化されたひとつの行為なのである。森の中にはいったい何があるのか?といった興味が発端だったこと、それは間違いないのだが、されとてそんな一時的な興味が全てだったとは言い切れない。きっとそこには、極めて非日常的な、極めて非都会的な、そして極めて非現実的な、そうした光景に出逢うことが可能であることを確信していたからなのであった。何を求めて、森を彷徨うのか?それをいま、静かに考えている。僕が今居住している田舎には、奥深い山々を背景にした森が存在している。そして僕自身はちょくちょくそんな森たちに対峙しに出掛けているという訳なのです。何を求めているのか?と問わえるならば、「出会いと發見」であると答えるだろう。人間にとっての日常に於いて、出会い、そして発見という作業は基本的な仕草であるとともに、最も根源的な人間の作業なのではないかと考えているこの頃なのであります。決してそれは山歩きなのではない!そうした自負から、発していきたいのが、森を歩くということです。ただの山歩きではない!ということ。
妖かしの里(森を歩く) | 2018 | KatsuoGallery