キャンバスにアクリル他ミクストメディア P50号

遷移するいのち

生命が姿形を変えていく、即ち「生命の遷移」をイメージして制作した作品です。

いのちの宿る鳥類や昆虫等々に、人間の存在を重ねてみると、新しい世界のビジョンが見えてきました。人間の存在も、所謂実存的な存在の価値観に囚われてはいけないものが、そこにはあります。近頃の僕の制作活動は、そのことを確認するための、日常的な行為のようでもあるのです。

写実的な表現を忌み嫌うのは、けっして僕ばかりではないと思いますが、その原因のひとつが「写実」と呼ばれる表現世界が、人間中心の世界観に囚われているからであります。世界の真実を表現するにあたり、人間中心の固陋な世界観は不必要であるのみならず、邪魔な代物となって僕たちの前に立ちはだかっているのです。

遷移するいのち | 2018 | KatsuoGallery