我が家の定番の今年の「雑煮」

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新年の定番料理が、お餅を使った「雑煮」であるが、高齢者施設にては雑煮が提供されてはいなかった。高齢者を中心に、お餅を食べて喉に詰まらせて息を引き取るというケースが後を絶たないからなのではあろうが、いと残念ではある。そもそも近頃は、あまり正月の雑煮料理に関心が集まることは少なくなったようである。なにはともあれ、おいらも今宵は雑煮を作ってみたのではある。

先ずはお餅を焼いてプクッとさせて、里芋、大根、人参、等々の根菜類に、鶏肉を加えて出汁を作って、ぷくっと焼けたお餅を入れて煮込む。大量の三つ葉をあえて、特製の雑煮の出来上がりである。

高田渡さんの「ブラブラ節」を口遊みつつ上州路をブラブラ

紅白歌合戦を摘み聞きしていて思ったことだが、近頃の楽曲の歌詞ときたら、どれも彼もが言葉だけの作り事だらけだ。言葉だけの希望、飾りを纏った作り事、そんな曲ばかりが蔓延っている現代日本人の正月にとって、忘れられないのが、高田渡さんの「ブラブラ節」である。日本人の、日本人による、日本人のための、正月にふさわしい名曲と云って良い。



今年こそは本当に うんと働くぞ そしてああしてこうもする
うその行き止まりの大晦日 なった なった なった なった
大晦日が正月に なってまた おめでたくブラブラ

栄作はん どちらへお出かけはりまっか 何ぞボロイことおまへんか
ワタイもやっぱりその口や なった なった なった なった
世の中が不景気に なってどうして 又そうなるもんやブラブラ

物価が下がったからと 町へ出てみれば 暮らしが苦しくてやり切れぬ
困る困るの愚痴ばかり なった なった なった なった
失業者が多数に なってどうして 又どうなるもんかブラブラ

寒い寒いよ 今年は寒い 外米やラーメンばかり食ったために
こんなに寒さが身にしみるのか なった なった なった なった
人間が栄養不良に なってまた 薄着でブラブラ

(以下の歌詞省略)

上州に帰省したおいらは、そんな名曲を口遊みつつ、上州路をブラブラしたのだった。

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八王子「まかど」の手打ち蕎麦で年越し

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自宅から遠いのでめったに行かないが、少々遠出して、「まかど」の手打ち蕎麦を食べて年越し。奇をてらわぬ更科系蕎麦麺はオーソドックスな味わいで、鰹出汁が利いた蕎麦汁と相まって、〆の食事としてはそこそこのものである。昔の大晦日は長起きして翌日寝坊のパターンだったが、もはやそんな習慣も消え失せている。紅白など気にせずに早寝をしようと思う。

■まかど
東京都八王子市子安町1-30-7 建功ビル1階
月曜日定休

一手間加えて美味しい冬の〆鯖

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この冬の時期の居酒屋のメニューとして提供される〆鯖には、ひと手間、一仕事を通ってこそ出来た、味わいぶかきものが屡見受けられており、「〆鯖」のメニューに接するたびに注文したくなる。

決して塩辛くは無く、酢の酸味が喉を潤してくれる。青魚でありながら鯖の紅い身の色合いがまた食欲を誘っている。この時期にこそ食べたいメニューであることは間違いない。

先ずは大切なことだが、決して塩辛くは無いということ。大量の塩で〆た〆鯖は日持ちはするだろうが決して本来の〆鯖の美味さを有してはいないのだ。コンビニ、スーパー等で販売されているものは往々にしてこのような代物が多い。

八王子夢美術館で清原啓子さんの銅版画作品に接する

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八王子夢美術館を訪れた。現在開催されている展示は「夢美エンナーレ入選作品展」である。以前にも取り上げた阿山隆之さんの作品が展示されているということを知り出かけたのである。何時もの大胆に動物を描く筆致に魅了されていたのではあった。さらには、常設展示のコーナーにて、銅版画作家の清原啓子さん作品に接することができたのでラッキーであった。夭折の銅版作家として八王子の美術関係者には名高い彼女の作品に接して、その途轍もなく凝縮された作品世界の襞に触れたのである。お勧めの展示会ではある。

■八王子夢美術館
http://www.yumebi.com/
東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F
TEL. 042-621-6777

「焼きポン」に出逢った

 

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帰省中の前橋市内で「焼きポン」に出逢った。燒き栗が異様な様相のものとして出来上がっていた。

通常の燒き栗や天真甘栗との違いは、真っ黒い煤というべきかの表面に被われているその姿形である。その殻を破ればポッとしたにおいがただよっていて、未経験なる栗料理に接することとなっていた。

 

池袋「ふくろ」の「ハマグリ鍋」でほっこり

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久しぶりに池袋を訪れていたおいらは、東口から数分の居酒屋「ふくろ」のドアを潜っていたのだった。此の地域というのは「美久仁小路」という一角であり、古き昭和のレトロの雰囲気が息づく地域である。そんな由緒正しき「ふくろ」の美久仁小路店にて一献傾けていたという訳なのではある。

■ふくろ池袋美久仁小路店
東京都豊島区東池袋1-23-12

まだまだ続く寒さに負けずにとしておいらが真っ先に注文したのが「ハマグリ鍋」という鍋料理。まだまだ鍋料理の需要は衰えること無いことと共に、ハマグリの鍋という一風変わった取り合わせに関心を持ったからではの注文ではあった。

内蔵に優しいハマグリ貝の独特の出汁とエキスが溶け出して美味かったことは確かなのである。だが所謂一つのハプニングが訪れた。それはハマグリの二枚貝が開く前に、火種が途絶えて鍋の火が消えてしまったことであった。店員のレディー達は事情を察して、瞬く間に生煮えのハマグリを厨房の火にかけて二枚貝の口を開かせたのであり、まさしく不意のトラブルに対する真摯な対応であり、そんな行為自体にはおいらも好印象を持っていたのである。調子に乗っておいらも、雑炊セットを追加注文。お椀にたっぷりのご飯とともに、生卵、葱の切り身、味噌だれ、出汁スープが並んで、結構な〆の雑炊にありつくこととなっていたのである。

地元居酒屋と我家の牛スジ煮込み対決

先日は、地元の居酒屋にて美味い牛スジ煮込みの料理を味わっていたこともあり、おいらはとても牛スジ煮込みに拘りが強くなっていた。そして地元のスーパーにて牛スジ肉を見つけた途端に、牛スジ煮込み料理を作ろうと決めたのであった。
gyusuji01先ずは上に写真を記したのが、地元居酒屋にて提供された牛スジの煮込み料理である。とても美味しい逸品。牛スジから滲み出る出汁の味を丁寧に利用していて、他の調味料はといったら無いに等しいくらいのシンプルなものなのだが、これがググっと味覚を抉ったのだった。余計なものを排した日本料理の王道を行くものだとさえ思えていたものなのである。
gyusuji02対抗しておいらは圧力鍋を持ち出して作ったのが上記の料理である。20分ほどの圧力鍋にての調理で、硬い牛スジが柔らかく調理され、その出汁を利用活用することができたのである。シンプルな牛スジ料理法の基本を踏襲しつつ、おいらなりの牛スジ煮込みを作れたので満足なのである。

南瓜のクリームシチューで今宵もほっこり

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ここ数日の当ブログはと云えば、冬のほっこりシリーズに偏っていることを自覚しつつも、本日もおいらはほっこりメニューを求めていたのだった。本日作った料理はと云えば、日常的に作られるクリームシチュー。ただしいつもと違っていたのは、冬南瓜をたっぷりと使ったこと。牛乳ベースのスープに南瓜の甘くてまろやかな味覚が融け合って想像以上にほっこりと温まることができたのだった。

シチューに代表される洋風メニューには、牛乳等の乳製品が主要な地位を有しているのであり、和風料理には見られないものだが、山なめこを和風料理にばかり限定させていては勿体無いのであり、敢えて洋風のシチューに用いてみたのである。酒のつまみとしてもナイスであった。

仕事場近くの長浜ラーメン店でほっこり

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仕事場近くの長浜ラーメン店にて昼食。長浜ラーメンとは字のごとく福岡市長浜地区発症のラーメンを指し、博多の豚骨ラーメンに近いが醤油味も加えられ、豚骨のみのスープに比べればより複雑で、個性的な味わいなのだ。そして博多麺との違いも際立っている。もちもちとして歯ごたえがあり、これが濃い目のスープに良くなじむのである。

■長浜らーめん 八王子店
東京都八王子市万町32

日遅れて作ったかぼちゃ料理「ほうとう」でほっこり

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冬至は昨日だったのだが、残念ながらかぼちゃ料理を作る時間もなく過ぎ去ってしまっていていと残念だった。かぼちゃを買って帰路に付いたが、調理する時間的余裕が無かった。というわけで本日はかぼちゃを使った「ほうとう」を作って食したのである。かぼちゃを使った代表的料理には「ほうとう」がある。近頃は都内のスーパーにもほうとうの麺が売っており、今日はそれを使って調理することにした。

この時期の旬のカボチャの甘い味がスープに溶け込んでいて、正統派の美味いほうとうにありつけたので満足だった。他の野菜に比べて頑強なボディである。緑黄色野菜の仲間で、細胞の老化を予防するβカロチンが豊富である。

冬至の時期にかぼちゃを食べると風邪を引かない、長生きする、等々ということわざが有名であるが、確かにこの季節のかぼちゃは天然の甘味満点であり、寒い季節をほかほかと中から温めてくれることを感じていた。

新旧「おでん」の食べ比べでほっこり

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寒さが身にしみる昨今は関東風のおでんが美味しくなった季節である。だがおでんは近頃何度か接していたが、あまりおでんを食した気分にはならなかった。立川で途中下車して、おでんを頬張っていた。寒い夜には熱々ふうふうのおでんに限るのであり、途中下車したかいがあったというものなのだった。

其の酒場には、旧来のおでんとネタと共に、新しきおでんネタと称すべき様々なネタがあり、古くからのおでん種の他に、例えば「オムレツ」「タコ串」「チーズじゃがいも」等々のメニューは、マル、三角、四角の定番的旧おでんネタと共に、おいらの好奇心と胃袋を刺激していたのだ。おいらの好奇心と胃袋を刺激していたのだ。

冬に温かいおでんを頬張ればお腹も心も温まり、居酒屋巡りの醍醐味を味わえるのだった。おでんをお替りしたのは珍しいくらいだが、それだけ温まってきました。

上州前橋の嶺公園で墓参り

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上州前橋市の北端、赤城山の麓にある嶺公園に隣接した墓地に、亡き妻が眠っている。命日を控えた本日は其処へ墓参りに出かけた。

毎年お盆やこの時期などなどに墓参りをしているのだが、今年もまた冬晴れにもかかわらず、この時期の冷たい厳しいからっ風に襲われてしまった。この冷たい風が、記憶の底に埋もれかかっていた「赤城おろし」という名のからっ風である。凛とさせる空っ風と赤城の山並みを眺めつつ、帰路についたおいらではある。

ブリジストン美術館の「ウィレム・デ・クーニング展」を訪れた

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アーシル・ゴーキーやジャクソン・ポロックらと共にアメリカの抽象表現主義を先導したウィレム・デ・クーニングの展覧会がブリジストン美術館にて開催されている。日本初公開作品27点を含む全35点の作品が一同にかいした企画展であり、この機会を逃したら一生出逢えない作品たちに逢うべきと、遅ればせながらおいらも訪れたのであった。

http://www.bridgestone-museum.gr.jp/exhibitions/

■ブリヂストン美術館
〒104-0031 東京都中央区京橋1丁目10番1号
月曜日休館
開館時間10:00〜18:00(毎週金曜日は20:00まで)

■ウィレム・デ・クーニング展
2014年10月8日(水)〜2015年1月12日(月)

先述したようにデ・クーニングが戦後のアメリカ美術界を先導した作家であることは確かなのだが、これまで彼の作品に直に接する機会は無かったと云って良い。画集やネットを介した其れらとは違い、ガツンと語りかけて来る作品群なのであった。

」「歌う女」「水の中の女」「青い眠の女」「茶色の髪の女」「風景の中の女」等々の作品たちがここ狭しと並ぶ。それら作品は、通常見かける女性像とはかなり異なり、もがれてバラバにされた女の部分らを、極めて乱暴にぶちまけられたようなイメージである。生涯を掛けてその「女」という代表的モチーフを追及し続けた稀有な作家がデ・クーニングなのだ。芸術家にとって「女」というテーマは、他に代えられぬ希少性、貴重性を持つテーマであり、女をテーマに生涯を捧げたデ・クーニングに天晴なのである。

「ハマグリの酒蒸し」で冬の体調管理

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ハマグリ料理には、吸い物、鍋の具材、等々と様々な活用法があるが、とてもシンプルで味わい深いのが「ハマグリの酒蒸し」である。他にバター蒸しという料理があり、調味料としてのバターがハマグリ料理に独特のコクを与えている。酒蒸しのほうがよりハマグリのシンプルな味を味覚できるのだからこちらのほうかラッキーだろう。

栄養的にはビタミンB2を比較的多く含むので、動物的タンパク質ともあいまって、身体に優しい味わいに満たされるのである。ハマグリは二枚貝の中では大きな部類であり、アサリに比べて食べ応え、噛み応えも大きなものがある。しっかりした味覚もあり、食べ応えの満足感もまた大きなものである。

「ふわふわオムレツ」で酒が進んだ

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オムレツを肴に一献。美味しいオムレツを食べることができた。美味しいものは箸よりもやはり酒がすすむのは何時ものこと。ふわふわとして柔らかくそしてクリーミィである。この触感は他には見られない代物ではある。近頃の大衆居酒屋で美味いオムレツを出す店は少なくなっている。手に職を付けた味職人が減ったということ、そして悪しきコスト追求がその要因ではあろう。時間とコストを天秤にかけたコストパフォーマンスはこれに勝るものはないと云えよう。そんな状況の中で美味いオムレツを出している居酒屋のメニューには、敬服に値するのである。

葛飾立石「江戸っ子」のカレーに舌鼓

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葛飾の立石は下町風情が満開なので、おいらは度々訪れている。今回訪れたのは「江戸っ子」というお店。もつ焼きや煮込みが美味いと評判の地域定番的居酒屋である。同店オリジナルの「ボール」というハイボールの一種と思われるアルコールで喉を潤していれば、食欲は益々充溢していていく。葛飾区内下町呑兵衛達の聖地たるにゆるぎのない名店である。

今回注文したのは野菜カレーなる、日本人のソウルフード的な珍しいメニューであった。インドやタイのカレーではなくて、トロリとした小麦粉の食感が効いた日本のカレーであり、此の店のメニューだけあり、モツの出汁が効いている。「ボール」との相性も良くてほろ酔い心に舌鼓を打っていた。

■江戸っ子
東京都葛飾区立石7-1-9
03-3694-9593

「コブクロ刺し」をつまみに一献

kobukuro01豚の子宮をボイルしたものが「コブクロ刺し」であり、食感はと云えばおいらが大好きな種類の、適度にもっちりそしてまた、コリコリとして、噛み応え充分ありである。刺身とはいえども実際は、ボイルされて提供される。数あるモツ刺しの中でもおいらの好きなメニューである。そもそもコブクロ(子宮)とは、人間を含めて女性の哺乳類における生殖器のひとつであり、これを食すると云うことは女性器の一つを身体に含めると云う行為を指しているのであり、これはおいらも含めて男性人にとっての、所謂一つの女性ホルモン摂取の行為ではないかと考えている。男子たるべき人間が、簡単に味わってはいかんという構えは持っていたはずだが、ついつい欲に任せて注文してしまうのだ。ところではてな、女性人はどうなのだろうか? あまり焼肉、焼トン店にて女性が「コブクロ」を突付いている姿は記憶に無いものである。

寒いこれからの季節に「牡蠣鍋」は欠かせない

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こんな時季は「牡蠣鍋」に限るのである。牡蠣が美味しい季節となっている。こんな時季は「牡蠣鍋」に限るのである。牡蠣は冬季の主役になり得る食材である。社会一般的には「海のミルク」等とも呼ばれるが、コクや味の個性においてミルクの比ではなく優れているだからこその「牡蠣鍋」を十二分に味わえる季節は、今を置いてないということが云えよう。繁華街の横丁の居酒屋で、そこそこと美味なる「牡蠣鍋」に遭遇することとなった。冬の季節に牡蠣鍋が美味いことは論をまたないが、本日という冬日の日に、其の夜間において、牡蠣鍋は特別な存在感を示していたことを記しておきたいのである。なんとなれば冬の寒気には牡蠣の苦味とコクがとてもおいらの喉に心地よく触れていたということなのだ。冬の夜に「牡蠣鍋」がすこぶる美味いことには理由がある。其の訳の一端として考えられるのが、豊富なるカルシウムの存在である。牡蠣は冬季の主役になり得る食材である。社会一般的には「海のミルク」等とも呼ばれるが、コクや味の個性においてミルクの比ではなく優れている。薄曇り色していた牡蠣のむき身が、熱湯をくぐっていたその先には、ぷっくりとして白鮮やかな牡蠣の身が、視線を和ませてくれたり、美味しさの手引をしてくれたりと、大活躍なのではある。だからこその「牡蠣鍋」を十二分に味わえる季節は、今を置いてないということが云えよう。ほかほかと温まった最後には「饂飩」を注文していた。出てきたのは太目の噛み応えのあるもの。具材のエキスを吸って濃縮されたスープは多少の塩辛さが気になっていたのだが、太目の饂飩がスープのエキスを吸っており、想像以上に濃厚な味わいがグッドなのではあった。

北寄貝(ホッキガイ)の焼き物を食した

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「北寄貝(ホッキガイ)」の焼き物を食したのだった。学術名では「姥貝(ウバガイ)」と呼ぶ稀有な貝であるのが「北寄貝(ホッキガイ)」。二枚貝の中でも北国にて収穫され、かつ冬季には味覚的な旬を迎える貝類の代表が「ホッキ貝(北寄貝)」である。殻は厚く堅いが中の身は赤黒い奥深い身の味わいに魅了される。主に北海道で収穫されるものが東京関東圏内にて流通しており、北国からもたらされた貴重な二枚貝と云うイメージが染み付いている。通常、寿司ねたとして見かける北寄貝は、赤と白とのツートン色が特徴的だが、刺身の北寄貝はと云えば、もっとデリケートな色合いに感動させられる。奥深い褐色系の色合いが何とも見事だ。