秋の彼岸頃の季節になると、妖艶な真紅の花を咲かせる曼珠沙華。別名・彼岸花とも呼ばれ、彼岸の日をピークにその満開の時期を迎える。埼玉県日高市高麗の「巾着田」を取り巻く地域には、100万本もの曼珠沙華が一帯に咲き誇り、その勇姿を人々の目に焼き付けている。高麗の「巾着田曼珠沙華祭り」はいまがはえどき、今年はちょうど、例年に無くピッタリの満開時期に訪れることができたのだった。
家の近くの道端にも曼珠沙華を見かけるが、やはり巾着田のその群生する姿は圧巻である。鮮紅色の花の姿はまるで彼の世の世界からの導きの姿のように魅了しており、思わず顔を近づけてしまう。秋の香り云うべきその香りを嗅ぐと日々の雑念が消え失せるような錯覚にも捉えられていた。
白い曼珠沙華はまた芳しく、そのいろは他の紅色の花弁に劣ることなく、独特な存在感を示していた。