鯨の肉と云えばおいらが幼少のころには今のような特別な食材ではなくポピュラーな食材であり、給食にも出ていたものと記憶している。房総半島の南部や特別な地域において提供されている鯨肉は、とても昔食していたものとは程遠いということは、以前から感じていた。すなわち鯨の刺身や鯨ベーコンなどの料理は、昔から食していた鯨料理とは異質のものではないのかと。
昔懐かしの鯨料理と云えば、シンプルに鯨肉を炒めて出されるものであった。それが先日は、願いが叶ったりの如くに出くわすこととなったというわけなのである。生姜、醤油などで下味をつけて焼かれた鯨肉の焼肉である。個人的には牛肉よりも愛着が沸くような懐かしい味わいではある。