幼少のころから数年前までのずっと長き間、なめこと云えばそのネバネバしたぬめりとその小粒のプリプリした食感が魅力であり、未だその思いは続いている。最近になって出会った「山なめこ」というのは、以前に属していた一般的ななめこに比べて大振りであり、そのネバネバ感は薄い。だが「山なめこ」という名が体を表すかの如くにワイルド感があり、所謂野趣があふれている。
だがこの山なめこという食材の調理法は限定されていた。いつもは味噌汁の具や蕎麦の付け汁に加える具材として使用していたのだったが、もっと色々と利用するべきメニューはないかと模索していたのだ。
今回初めて挑戦したのは、シチューの具材として用いるというもの。洋風レシピにもこの山なめこは似合うと判断していたからではある。そしてその予測的判断は正しかったようである。
シチューに代表される洋風メニューには、牛乳等の乳製品が主要な地位を有しているのであり、和風料理には見られないものだが、山なめこを和風料理にばかり限定させていては勿体無いのであり、敢えて洋風のシチューに用いてみたのである。酒のつまみとしてもナイスであった。