桜が散った春の都市の風景に、躑躅(つつじ)が花を咲かせている。ここ数日街並みを歩けばつつじの花に目が吸い付けられている。生垣からピンクの花弁を広げるつつじの花は、都会のモノトーンに潤いをもたらしてくれるようでもある。
先日は、自転車のペダルを漕ぎつつ路地裏の小路を走っていたおいらの視界に飛び込んできたのは、真紅な花弁を咲き猥らせている、さる瀟洒な庭の花壇の一隅に咲き誇っていたつつじなのだった。躑躅という花の咲き誇った様子に、自転車の歩を止めて見入っていたのだ。
東京都心の歩道を歩けば、瑞々しいつつじの姿に目を止めて印象に留めてしまうのがこの時期のつつじなのである。