東松山焼鳥のルーツは実は寄居町にあるという説に納得

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先日は埼玉県寄居町「金太郎」にて美味い焼鳥にありついたのだった。

だが「焼鳥」とは名のみで実は、豚のモツが主材料の「焼きトン」というべき料理なのではある。豚の「カシラ」「タン」等々の部所に軽く塩をまぶして丹念に炭火で焼いていく。炭火で時間をかけて程よく焼いていくことで芳ばしい香りが立ち上っていき、注文を待つ客には否が応でも食欲を刺激されていくこと必至といった成り行きである。

カウンターに出された豚モツの「焼鳥」を眺めれば、もう口腔内はの涎たらたら寸前的状態。ぐっと喉を引き締めて、豚モツの焼鳥を食らったのであった。

焼鳥とともにカウンターに添えて出されていたのが、特性味噌だれである。赤唐辛子がたっぷりの辛味味噌であり、焼鳥に乗せればピリリとしてひき締まった味わいに変貌するのだ。

ところで豚モツを使った焼鳥と辛味味噌といった取り合わせはといえば、辛味味噌をなめたときにぴんときていたのだが、「東松山」で食する焼鳥と瓜二つではある。ぶりだったろうか、数年懐かしい味わいをほおばりつつ、店長に辛味噌だれのことをあれこれ尋ねていたら、やはり東松山焼鳥との接点が浮かび上がっていたのであった。

店長から聞いた話の要点は以下のとおりである。

そのむかし、寄居町には沢山の豚モツ的焼鳥店が存在していたという。当時はまだ水道のライフラインもままならなかったので、溜めた水で食器を洗ったりしていたのだったが、戦後のある時期に保険所のチェックが厳しくなり、寄居から東松山に移っていたのだという。東松山で「焼鳥店」を経営している多くは、もとは寄居の出身者によるものだというのだ。

鮮度の良くぷりぷりと噛みごたえも麗しいモツの串焼きと、ピリリと刺激度満点の個性的「焼鳥」のルーツは、寄居町にあるということのようである。

■金太郎 寄居駅前店
住所 埼玉県大里郡寄居町寄居1227
TEL 048-581-5005
営業時間 17:00~22:00

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