27日の、嘉田由紀子滋賀県知事による「日本未来の党」結党宣言にはとても驚いていたのであった。此処に来ての、日本維新をたじろがせるほどの第三極の主導権をうかがえるパフォーマンスであり、そもそもこれまでは嘉田知事という政治家が、それほどの政治的実力を有していたとは考えていなかったからである。裏舞台で工作していた小沢一郎一派の動きがあったにせよ、今回の結党パフォーマンスは嘉田さんの存在を抜きにして語ることが出来ないものではある。小沢一郎政治屋一家による裏方家業については、マスコミ報道により流布されている以上の情報にはおいらも知りえていないのではあるが、然しながら、嘉田氏の地方主権を主張してきた政治的な営為については関西圏からはほど遠い、関東圏に住居を構えるおいらではあれども、尊敬の念と共に認識をしているのだ。
余談にはなるのだが、此処へ来て橋下維新の勢力分布には、様々な要因が因果となって、急激なストップの力が働いているようである。石原慎太郎を代表に迎え入れたことは、当初はプラス要因としてマスコミ報道がされていたが、実際にはさにはからん、様々な好戦的発言が問題視されて維新側が図ったような好転の兆しは無い。いまこそ反維新の主張やムーブメントを発信していかなくてはならないときが差し迫っている。嘉田知事たちによる反維新的第三極の動きには大いに期待を抱いているのだ。
ところでさらに余談を延長するのだが、橋下維新は石原慎太郎の加入によりその存在感を希薄化させているのである。そもそも我が国日本国の核武装を確乎たる信念とする石原慎太郎が、脱原発を受け入れることなどは無いのであり、それを知ってか知るまいか、たとえ一時の戦術的パフォーマンスであったにせよ、石原と組んだ橋下維新の政治的矛盾は今後は同維新の将来に対して首を絞めていくこととなっていくであろう。