たっぷりの牡蠣をバタースープで煮込んだ「牡蠣バター」

牡蠣が美味しい季節になった。「牡蠣フライ」「牡蠣鍋」はこの時季のポピュラーなメニューだ。

だが先日は、ちょいと違った逸品の牡蠣料理にありついたのであり、ここに報告しておきます。

先ず其のメニュー名が「牡蠣バター」と来た。牡蠣をバターで焼くのだろうと予想して注文してみた。そしたら予想に反して、小鍋に盛られた牡蠣スープ風情なる料理を目の前にしていたのだった。

スープの味付けは和風と中華を中和させたようであり、そこにガツンとしたバターの風味が効いている。料理名が示すとおりのバター味ではある。

牡蠣料理と云えば、フライや生牡蠣以外にも、グラタン等々のフランス料理の系統が主流である。日仏の牡蠣料理対決があったとしたなら、僅差で仏の料理のバリエーションが勝利するのかもしれない。それくらいに日仏の食文化を意識させる食材なのだ。

グラタンには大量のチーズが用いられるのであり、バターが大量に使用される「牡蠣バター」もまた、理にかなった逸品の料理には違いなかった。バターの風味が溶け込んだスープをすすっていると、これこそが我が国の郷土料理であるべきだとも感じていたくらいなのであった。