ホッビー好きのおいらではあるが、ホッビーが置かれていない飲み屋も未だ沢山あるのだ。
そんな店ではよく「酎ハイ」を注文することが多い。特にこの時期には「スダチ」をぎゅっと絞って飲む「酎ハイ」がまた格別である。
透き通った焼酎割りのグラスの上にスダチが乗っている。それを手で絞ってみれば、柑橘の酸っぱい香りが広がる。ほろ酔いのピッチはいや増すのであり、ついでに酒の注文も進むという訳である。
スダチと云えば最近は、焼き秋刀魚の添え物としてポピュラーとなっている。焼き秋刀魚とともに目にし、絞ったことが何度かあっただろう。
外国産檸檬のように農薬の心配もなく、小ぶりな柑橘である故に、ギュッと絞るのも簡単だときているのである。国産の焼酎との相性はまた格別なものではあった。
注文した「スダチ酎ハイ」の写真撮影に没頭していたおいらに対して、居酒屋の店主は「スダチは絞らないと味が出ないよ」と、声をかけていた。その言葉に反応するようにギュッと絞ったスダチの香りはと云えば、レモンやオレンジやミカンや、その他諸々の柑橘系の果実を遥かに凌駕する、鮮度と香度と刺激度と、その他諸々の指標にて秀でていた。
酎ハイにはスダチがよく似合うのである。