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米国ニューヨーク生まれ、オーストラリア国籍を持つ文学研究者、ロジャー・パルバース氏による宮沢賢治論である。67年に来日し、賢治の「ざしき童子のはなし」を読んだことが、賢治を知るきっかけだったという。以来賢治の小説世界に魅せられて、研究を重ねてきた。NHK出版から発行された同著は、そんな著者による宮沢賢治入門書のスタイルがとられている。
外国人による我が国の巨匠作家に関するものは、批判的視点によるものかという漠然とした印象を持っていたが、こと同書に関してはそうした余計な視点は感じ取れなかった。却って印象的に映ったのが、日本文学の代表的文学者としての宮沢賢治さんへの尊敬の視点である。美しい日本語を操る作家として、何よりも賢治さんの作品を挙げている。日本人の賢治マニアの一人として、おいらも頷くところ多かりきなのである。
(この稿は続きます)