夏野菜の新参者「ズッキーニ」でパスタを食した

夏の野菜の新参者として、このところの日本の食料業界ではズッキーニが注目を浴びている。きゅうりを一回り太くしたような外観ではあるが、きゅうりとはまったくの無縁者で、実はかぼちゃの仲間なのだという。かぼちゃのように成熟し切って褐色になってからでは硬くて食用に適さないことから、成熟する前の瑞々しい緑色のときに収穫するのである。であるからしてくどくなるが、きゅうりとは全く異なった食材なのだ。

そんなズッキーニを輪切りにして、フライパンで火に掛ける。薄く褐色の印が付いたところで火を止めて、それをトマトソースにあえたのだった。これぞズッキーニならではの、きゅうりには出来ない芸当である。ズッキーニの切り口はまさに汗をかいた様に瑞々しい水分の放出が見られるのであり、そんな瑞々しさをフライパンで火に炙っていくことでそれを閉じ込めることが出来たのである。

さてさて、最終段階では適度に湯でたるパスタにあえる。こんがりと焼かれたズッキーニとトマトソースの相性はすこぶる良さそうであり、実際に食してみてもまたそのことを実感したのであった。これから益々、ズッキーニの出番が増えて行くことであろう。