本日は、都内杉並区内のいわさきちひろさんの「ちひろ美術館」を久しぶりに訪問していた。そしてその稀有なる作品世界や優しさに魅了されていたのであった。
絵本の挿絵を描く作家としてのちひろさんには、かねてよりのファンであり、水彩画の技法を活かして描くその手技やら、作品的構図の粋な造形などには、ファンとしてのレベルを超えて尊敬していたのである。そして本日はまたちひろさんの原画に接して尚いっそうの、尊敬の思いを濃くしつつある。
水彩画の技法を充分に活用した独特なタッチの作品世界は、彼女の手技的能力の凄さを表しており、それだけではなくして、彼女の思潮的、思念的世界には更に思いを深くしていたのだ。
今回の展示では、ドキュメンタリー映画「いわさきちひろ ~27歳の旅立ち~」の関連展示ということであり、ちひろさんの知られざる壮絶な人生の生き様にスポットが当てられていた。27歳にて故郷や過去の諸々を捨て去って、夢に生きたという彼女の特異なる人生を、生身の作品世界と共に公開している。
おいらは其の映画は未だ観ていないのであるが、ちひろさんの生涯についてはある程度の知識や理解を持っていた。27歳と云う若くは無い年齢の時期にて、愛と夢とを求めて旅立った彼女の人生に対しても、今更ながらに天晴と感じているのである。
■ちひろ美術館
177-0042 東京都練馬区下石神井4-7-2
TEL:03-3995-0612