桜はおろか梅の花さえ未だ見ることのない今年の初春である。
そんな今年の最初の満開桜を眺めたのは、上野駅構内の桜であった。造花ではなくなまの桜である。これ異常、否以上はないくらいに満開に咲き乱れていた。
桜も温室栽培か何かの人工栽培を施せば、天候に左右されない満開花を咲かせることができるのだと、ある種「人工」のパワーを認識し、それと共に、そんな人間の叡智を、温暖化防止等の価値有る営みに結び付けられないのかと考えていた。
未だ3分咲きの故郷上州の梅の花
上野駅からいつもの列車に乗って、故郷上州へと向かった。上州も東京と同様に桜の開花の気配など無かったのだが、出身高校の跡地に程近い双子山古墳の周りの梅が花を咲かせているのを目にすることが出来た。未だ3分咲きといったものだが、可憐で桜より強いピンクの花弁が風趣をそそったのであった。