「α(アルファ)ブロガー」に関する一考察

ph_book01

先日「アルファブロガー」(翔泳社刊)というアマゾンで注文した書籍が届き、2~3日前から読んでいる。かつてはもしおいらの記憶が確かならば、「みどり企画の掲示板」にも書き込みしていた、田中宏和なる人物が、「『1Q84』村上春樹の世界」というムック本では「αブロガー」と紹介されていたので、それを目にして以来おいらは、「αブロガー」に対する興味関心が高じていたのであった。

その書籍には、「Best Eleven!」なる11名の「αブロガー」をはじめとする我が国の高名とされるブログの書き手たちが紹介されている。なかでも人気の高いブロガーのインタビューも設けられているので、ブログの状況を一望するには都合の良い一冊である。「ネタフル」「百式」「極東ブログ」「織田浩一」「R30」「磯崎哲也」…。読み進むにつれ、おいらの関心は、高名なるブロガーたちが如何にしてPVを稼ぐかに収斂されていったのであるが、そんな彼らのテーマはほとんどが「ビジネス」で占められていたのである。やはりというのか、ブログ人気はITのシステム関連事業者がそのトップを走っていたことを知らしめる結果となってしまった。とても残念な結果である。

村上春樹の「1Q84」が空前のベストセラー人気を博したのが、純文学の復権かという、一縷の希望を生じさせたのが、つい先日のことではある。ただ日本国の世の趨勢はといえば、相変わらずにビジネス書類が席巻している。ネットの世界はそれに輪をかけている。そんなことを知ってしまった今は、「αブロガー」に関する興味関心など、急激に失せてしまったのである。けだし売れるブログなど邪道なり、なのである。