鶏の手羽先を用いた餃子、或は餃子に見立てた手羽先料理と云うのが「手羽餃子」と云うメニューである。
もう何年も前だったが最初にこのメニューを視て接した時の驚きは筆舌に尽くせないものがあったことを思い出す。手羽先を餃子にすると云うのは快挙ではあるが途轍もなく無謀な試みと思われ、こんなグロテスクなメニューを開発した人間の気が知れなかったというのが本音であった。
だが、本日食したその「手羽餃子」は、グロテスクさを控えめに見せて出されていたので、箸を付ける前にも「美味そう」という印象を強くしていた。しかも箸を付けて喉にくぐらせれば、逸品料理の味わいにも感じさせるものであった。
この体験はまさに「手羽餃子」を見直すきっかけとなったのである。