大根丸ごと1本を圧力鍋に入れ、たっぷりの水分と共に20分ほど火にかけて下処理をした。すると、箸でも簡単にほぐれるほどの柔らかホクホクの大根煮が出来上がり。
はじめはおでんの具にしようかとも考えたが、ここはちと考えを改めて、大根を素材にしたスローフード、ネオマクロビオティック風の料理にしようと思いついたのだった。
合わせたのは厚揚げと鶏の手羽。動物系食材を最小限にするという正規、生食的マクロビオティックの教えには少々外れているが、求めていたのは古からの我国の田舎郷土料理である。
そもそも桜沢如一により提唱されたマクロビオティックは、日本の田舎料理、郷土料理がベースとなっているのだから、あながちマクロビで無いとも云えない。最小限の動物的食材はマクロビ関係者も認めているところなのだ。
鶏の手羽はと云えば、醤油と砂糖といった日本の基本的な甘辛調味料にテリとコクを加えてくれる。鷹の爪唐辛子も、スローフードを引き立てる調味料として称揚されている。とてもマクロビ的理に適ったメニューであると云えるだろう。