「畑のキャビア」とも称されるのが「とんぶり」。見た目がキャビアにそっくりなことから名付けられた俗称だが、そのぷりぷりとした食感や歯応え、そして他の食材とあえた時のマッチングが愉しみで、よく酒のつまみとして食してきた。
先日、御徒町駅ガード下の名店「佐原屋」にて注文したのが「納豆とんぶり」だった。
もともと納豆大好きのおいらであるが、更にとんぶりとあえることにより、ぷりぷり、プチプチとして歯応えの好い食感が加わっていた。
本家本元のキャビアと云えば、チョウザメの魚卵が材料でそれを塩漬けしたものだ。いくら高級食材と云えどもプリン体の塊ともみなされており、通風持ちのおいらにとってはまさに禁食区内の食材なのだ。
こととんぶりについてはプリン体フリーであり、そんなに気を遣う必要も無い。思いっきりに口に含んで、味わって、畑の恵みを満喫できるのだから有り難い。
少々調べてみると「ほうき草」の実だということであり、昔からほうきの材料として栽培されながら、食用にも利用されてきたという伝統食材である。
おいらも益々、このとんぶりに愛着が湧いた、御徒町界隈の一軒なのであった。