焼肉店にて「テール」というメニューを食した。牛の尻尾の部位であり、中の骨ごとスライスして出された。直径10cm以上、厚さ1cmはあろうかという大振りの切り身である。韓国料理ではスープの出汁用途として使われる部位だが、これまで滅多に口にすることの無かった食材である。
炭火でじっくり火を通して口にすれば、やはりというか想像以上に硬い。しかも骨と肉とががっちりと絡まっているので、噛み切るのも容易ではない。久しぶりに食べ物との格闘をした気分になった。
これだけコリコリとして細胞が凝縮していて、しかもコラーゲン豊富なのだから、お気に入りメニューに登録しておこう。
ほとんどの哺乳類が持っているが人間には退化して無くなったという部位である。おまけのようでいて決してそうではなく、牛や豚などの動物には必須の組織であることを感じる。人間ばかりが哺乳類の進化形ではないのだ。