寒さの消えない冬の夜の食事は鍋に手が伸びる。手軽に温まるのが「モツ鍋」だ。たぶん今季最後のモツ鍋になろうかという食事を摂りながら、このメニューの特徴について考えたのです。
具となるのは白モツと呼ばれる牛の小腸、或いはその他の内臓モツ類に、キャベツ、ニラ、玉ネギ、ニンニク、唐辛子が基本となる。スープの味付けは、味噌か醤油の濃い口のもの。キャベツとニラから滲み出る甘味と水分とが、具材に奥行きを加えてゆくのだ。
モツの量はそう大量に入れる必要も無く、そもそもカロリーは低くて、しかも野菜の比重が高いことから一時は「ヘルシー鍋」とも称されていたことがあった。
煮込んだモツは柔らかくなるが、シコシコしたその食感を噛んで味わうのが楽しみの一つだ。牛の霜降り肉などのようにすっと胃袋に下ってしまうものではないが故に、シコシコしたその食感を噛んで味わうのが楽しみの一つだ。顎の運動にもなるからダイエットに適したメニューとして注目に値するのだ。
もう一つの主役が「キャベツ」なのだが、キャベツを使った鍋は多くはなく、大体の鍋には「白菜」が用いられている。カロリーは白菜に比べて若干高いが、やはりこれも顎を使って噛み切る運動にもなり、食べ心地も満足度も高いものがある。
このようにモツ鍋とは、ほかほか温まるのみならず、じっくりと食したときの満足感も高く、ダイエット食メニューとしての条件をクリアーしている。冬の季節だけのメニューとするにはもったいないものがあると思うのである。