先日から使用しているiPhone4用に、ワイヤレスの小型キーボードを購入した。ELECOM製の「TK-FBP013」。幅221.2ミリと極めてコンパクトだ。これならば鞄に忍ばせておいて、外出先でもすぐに取り出し使えて便利だ。
iPhone4専用ではなかったが、iPhone上でBluetoothのペアリング設定を行なったところ、問題なく繋がった。メモツール上で、日本語入力を行なう際に慣れない携帯キーボードを弄くっているよりは数段利便性が高まったのだ。さてこれで、ネットブックに代わるモバイルツールが用意できたぞ、これからは外出先でバリバリ使おうか、などと考えていたところ、想定外の難点に遭遇したのだ。
かな入力が使えない!
その想定外の難点はといえば、「かな入力」に対応していないということ。これは想定外に大きな難点だ。キーボードにはしっかりとひらがなの記載があるのに何故だか使えない。iPhone側のシステムが「ローマ字変換」オンリーであり「かな変換」に対応していないのだ。このマッキントッシュ社製機種が国産ではなく舶来機種なのであることを思い知らされた。こんな不条理は無いだろうと思うのだが、現実なのだから堪らないのだ。
思い返せばもうかれこれ20数年前のこと。おいらが著した書籍の処女作品の印税がごっぽり入ってパソコンを初めて購入したとき、おいらは迷うことなく「かな変換」を選択した。それ以前からの長き付き合いであり、専用ワープロ機を使用していた頃から数えるとなれば、おいらと「かな変換」との付き合いは四半世紀が過ぎ去っていることになる。そんな長き歴史を無視されたかのごとく感じて憤慨の念を禁じ得なかったのだ。
今では日本語変換と云えば、猫も杓子も「ローマ字変換」に染まってしまった。日本人が日本語を扱うのに「かな」でなく「ローマ字」を使ってしまう。日本語をアルファベットに置き換えて思考しながらタイピングするのだから、馬鹿げていると云うしかない。真っ当な日本語の考え方が出来るはずも無いのだろうと思う。日本人の米国による属国化は、既に深いところにまで浸透してしまっているのかもしれない。