八王子城跡を散策した。そもそも八王子城は、北条氏照により1571年(元亀2年)頃より築城され1587年(天正15年)頃に本拠とされた。日本100名城の一つとされる歴史的古城である。
1590年(天正18年)6月23日、豊臣秀吉の関東制圧の一環で、前田利家・上杉景勝軍に攻められて落城した。落城時に北条氏照らは小田原の合戦に出向いており、城内に残っていたのは婦女子らの非戦闘員ばかりだった。たった1日にして城は落ち、秀吉軍勢による殺戮は凄惨を極めていたとされている。
城主氏照の館のあった「御主殿跡」、御主殿地区の石垣と虎口などの通路、御主殿に続く古道が整備されている。婦女子が身を投げた「御主殿の滝」も近くに残されている。発掘や復元が進められながらも、未だ手付かずの自然を残しており、パワースポットとも心霊スポットとも呼ばれる一帯となっている。入場制限等はないので、夜間の散策も可能である。最近は夜間を狙って霊に出会いに行くマニアも増えているようだ。
手付かずの自然が見せているのは、湧き水から支流に流れ込んでいる川水の清々しさだ。この土地は一級河川「城山川」の上流端でもある。湧き水はここから淺川、多摩川へ合流し、東京湾へと流れていく。霊に出会えなくてもこの清々しい川の流れには出会うことができる。お勧めの一帯なのだ。
■八王子城跡
元八王子町3丁目、西寺方町、下恩方町
管理棟は元八王子町3-2715-2