写真は、銀座の数寄屋橋公園に陣取って聳える岡本太郎さんの彫像である。タイトルを「若い時計台」というのが、まるでフツーであり、岡本太郎さんらしくないのが却って愛嬌である。1966年に当時のライオンズクラブからの依頼によつて制作された。大阪万博にてシンボルとなった「太陽の灯」が注目を浴びる4年も前の作品である。岡本太郎さんの創作の原点がこの作品にあると呼んでも過言ではないくらいにベーシックな太郎風スタイルがここにある。とてもシンプルな構成でありながら、人間存在のシンボルをイメージさせているのである。