「平茸炊き込みご飯」をつくったのだった。そもそも日本人でありながらこのところご飯食が減っていると自覚しているおいらである。ご飯が足りないのは日本の食文化の基本を蔑ろにすることと近しいのであり、そんな思いから炊き込みご飯作りに勤しんだという訳なのである。冷蔵庫に残っていた平茸とその他の具材とを合わせて炊き込みにしたご飯だ。土鍋の蓋から上がる蒸気が溢れると、ほかほかとした甘い香りが部屋中に漂っていく。水蒸気が吹き上がらなくなるころからがほんのりおこげご飯が出来ていく過程なのであり、耳を鍋に近づけて、しっかりと炊き上がりを確かめていく。火を止めてそのまま15分程度蒸したら出来上がり。土鍋ご飯専用の土鍋に具材を投入し、薄めの出汁と醤油と味醂で味付け。平茸きのこはまるごとを投入していた。これで充分な味わいに仕上がったのだ。久しぶりの「平茸炊き込みご飯」がすこぶる美味かったのである。