武澤久師の「アヴィニヨンの妖精」

takezawa03
先日購入した武澤久師匠のカード画集の中で、最も惹かれている作品が「アヴィニヨンの妖精」である。ご存知ピカソの代表的な作品「アヴィニヨンの娘たち」にインスピレーションを受けて制作された、130号の大作である。師は書いている。

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ピカソの26歳の時の絵である。アヴィニヨンはフランスの、日本でいう娼婦の街だそうだ。当時ピカソは売れっ子の画家であったが、この絵を発表した時は非難され、マチスも攻撃的だったとか。娘といいながら非常に暴力的な表現ではあるが、線の若さが、原始芸術の素朴な人間性に感動して自己に問いかけたのではないかという気がするのである。私はアヴィニヨンの娘を妖精として、愛情を込めて描くことにしたのである。
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線はまるく柔らかく、色彩は明るくおおらかに描かれている。ピカソの作風とは大きな距離を感じさせるが、師ならではのピカソの作品解釈が込められているものであろう。