前橋市内の「アーツ前橋」では、「音色を奏でる絵画たち」が開催されている。前橋市が収蔵する作品を中心にしながら、色彩や形がリズミカルな作品を展示しているというテーマに沿った企画展である。その展示内容はと云えば、パウル・クレーの水彩画の小品から始まって、ソニア・ドローネ、ジョアン・ミロ、難波田史男、等々の作品が展示されていたのだが、なかでも清水刀根、南城一夫、と云った、群馬県の前橋出身者や前橋市に縁のある作家たちの作品展示が中心である。
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そんな展示会場を回っていたおいらに飛び込んできたのが、武澤久さんの「永遠慕情」という作品であった。おいらが高校一年生の頃に学んでいた美術の教諭であり美術部顧問でもあり、おいらがお世話になっていた、云わば恩師と呼ぶべき師の作品であった。武澤師の「永遠慕情」という作品は、色と形のとても明確な筆致が特長的であり、現代絵画のエッセンスを示した作品としてもとても評価されるべき作品である。おいらが師に学んでからもう数十年が経つが、師の明確かつ現代絵画のエッセンスを込めた作品に触れて嬉しく思っていたのである。