仕事の帰り道に立ち寄った居酒屋で、先ず注文したのは「静岡おでん」だった。静岡風の「黒おでん」に食する機会がもてたのだった。静岡のおでんと云えば「黒おでん」が定番。黒おでんの特徴は、牛筋でとった出汁に黒醤油のスープである。黒々として脂もギトギトしていることからしつこいのかと思われがちだが、決してそうではない。定番的おでん種の大根をはじめとして黒い出汁に煮込まれたおでんは想像以上にほっこりと味わい深いである。関東風のおでんよりもこくがありしかもあっさりと胃袋に染み渡る。今や静岡を訪れる機会はほとんど無くなったが、昨今では都内にもこうした静岡風おでんを提供する店舗があるので、これからの冬の季節には屢々通いたいスポットとなっている。黒い出汁の基本は、牛筋からとっているので、コクがあり且つコラーゲンも豊かに息づいているのであり、東京でもしばしば見かけるようになってきている。ローカルな地域グルメがいよいよ全国区の予感なのだ。おいらもたまに静岡に旅行などした折には、必ず「おでんロード」こと「青葉横丁」に足を運んであつあつの静岡おでんを頬張る。そんな旅風情も、幾つも想い出として刻まれている。だが実を云えば、東京と静岡では、やはり肝心なところで味が違うのだ。その味の違いを今日は解明できなかったが、いずれの日にか解明して、当ブログで発表してみようと思っているところなのです。