「睡眠障害」という現代の病

「週刊新潮」最新版のコラム「あとの祭り」にて、作家の渡辺淳一さんが眠りの障害について書いている。作家に加えて医師という肩書きも持つ彼には、不眠症を訴える人が増えているという。そんな相談には「眠れないのなら、眠らなくてもいいんだよ」とアドバイスし、それが効いたと述べているのだが、あやしい限りである。

対して川上未映子さんもまた同週刊誌の連載コラム「オモロマンティック☆ボム!」にて、自身の「睡眠発作」について記していた。読めば、「鈍器で殴られたような眠気」に襲われるのだというのだ。「ナルコレプシー(睡眠発作)」という病名まで記してその深刻さを訴えているのだ。

前々から感じていたことなのだが、未映子さんの美貌の側面には、眠気を誘うような独特の気だるさ、アンニュイ感があって、そんな彼女の眠りの世界にご一緒したいという無意識裡の願望が、彼女の表情に特別な気品の憂いを添えているのだろうと感じるのである。しかしながら当のご本人は、彼女の眠りの中の世界では、怖さや悪夢ばかりに悩まされているというのだから尋常ではなく甘くもないのである。結局のところ未映子さんは、飲めないコーヒーを飲んでみるしかないのかと〆ているのが妙に痛々しい。

かつておいらが某出版社に籍を置き、一般書籍の企画編集を手掛けていた時分には、「睡眠障害」をテーマにする書籍の企画の出版実現に動いていたことを想い出した。自らを顧みつつ、そんなテーマの出版物の必要性を感じ取っていたのだったが、残念ながらその企画は実現しないままぽしゃってしまった。機会があればまたその実現を企図していきたいなどと想っている今宵なり。

本日もまた寒波が吹き荒れていて、春日まだ遠しなのであり、睡眠薬代わりのアルコールが必要となってくるであろうなどと、いささか構えつつ、人生の三分の一の時間を費やす睡眠との良い関係を持ちたいと切に希うのでありました。

「睡眠障害」という現代の病」への3件のフィードバック

  1. 睡眠障害を持つ私の経験的には、寝なくてもいい(要は決まった時間に起きなくてもよい)のなら、「眠れないのなら、眠らなくてもいいんだよ」というアドバイスは有効だと思います。実際に眠れないことがストレスになりさらに眠れないという悪循環に陥ってた時に、カウンセラーに言われ楽になりました。あとは寝る前に肩を回したり深呼吸をしたり、ちょっとした運動が良かったです。

    しかしながら、過度のストレスなどにより神経張って眠れないときはなにやっても無駄で、30時間とか極限まで起きてた後に寝るとか眠剤飲まないと駄目…。

    アドバイスが効くか効かないかは睡眠障害となった原因理由にもよるんじゃないでしょうか~。

    「鈍器で殴られたような眠気」に襲われることは私もあって、こちらは、なんとなくですが、月経や妊娠や女性ホルモンも関係してるのではないかと思います。体温ですかね。

    ちなみに今は睡眠障害もほとんど治っています。1年も働かずに療養してるのが効いてるみたいです☆(笑)

  2. そうでしたか。mimiさんは最近健康的な暮らしなのですね。なによりです。おいらはやりたくもない仕事にかまけて、ストレスがたまりっぱなしです。ストレスほど睡眠に悪影響のあるものはないので、嫌な仕事はさっさとやめてのんびり暮らしたいのですが、なかなか踏ん切りがつきません。そろそろ踏ん切りつけねばとは思っているのですが…。

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