今時の秋味といえば、鮭と茸は、それ以外の他も色々あるがそれはそうとして、定番である。そんな鮭と茸をグラタンにして提供する「鮭と茸のグラタン」というメニューに出くわしていたのだった。
メニューの素材は鮭の切り身とシメジ茸を主にした茸類がメインとなっている。グラタンとは称しながらこのメニューには、呑兵衛の琴線を刺激する様々な要素を含んでいると見えたのである。なにしろその上辺に乗って溶けたチーズの量の多さには、グラタンという料理の範疇を超えているものと見えるのだ。
シメジ茸をはじめとして茸類はグラタン料理に似合っている。洋風料理でありながら季節感を感じさせるものとしては、この「鮭と茸のグラタン」に勝るものが無いとさえ思えてくるくらいなのである。
味わいは期待を裏切ることなく、シメジ茸の食感やら秋味とやらを感じさせて満足のものであった。いずれは高級食材の松茸をグラタンにして味わいたいとは考えているが、このシメジ茸グラタン以上の味わいを経験させてくれるのかについては疑問が残っている。