宇都宮美術館にて「パウル・クレー だれにもないしょ。」展が開催(2)

paulklee03先日おいらは栃木県の「宇都宮美術館」を訪れ「パウル・クレー だれにも ないしょ。」の展覧会を鑑賞していたのだが、当日は幸運にも学芸員の人の説明によるギャラリー・トークのイベントがあり、おいらも参加していたのだった。学芸員の人による説明の中でとてもインパクトの強かった言葉が、クレーの作品「彼女は吠え、僕らは遊ぶ」の前で発せられた「この作品が最もお薦めの作品です」という一言である。色彩が凄いとか其の作品コンセプトが凄いとか云う説明であり、学芸員の人の強く響いた言葉により語られ、彼の個人的な思い入れを拝聴しているうちに、おいらもかつてなかった新しい発見に直面していたと云って良い。敢て一言で述べるならば、其の絵のシンプルな存在感。圧倒的な存在の深みとでも云おうか。「彼女は吠え、僕らは遊ぶ」という作品は、当企画展の画録の表紙にも採用されている。其のトリミングについては難在りと云うべきだが、それにしても天才画家ことパウル・クレーの神秘の一端を垣間見れたという貴重な美術鑑賞なのだった。

■宇都宮美術館
〒320-0004
栃木県宇都宮市長岡町1077
TEL:028-643-0100
月曜休館