武蔵小金井の居酒屋「大黒屋」でクサヤを味わった

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武蔵小金井の居酒屋「大黒屋」でクサヤを味わったのだ。その昔は「クサヤ」と云えば居酒屋の定番メニューであったが、近ごろはその匂いが敬遠されてか、中々メニューに見かけなくなってしまった。いまどき「くさや」を食したいと希っても、どこでも簡単に食せられる訳ではない。あのつ~んと鼻に来る、独特の腐ったような匂いは、人によっては食欲を減退させるばかりか嘔吐をもよおす異臭ともなりかねない。異臭と闘って食するに値するメニューなど、そうそう滅多に出遭えるものではない。小金井の「大黒屋」はその「クサヤ」が味わえる今時の希少な居酒屋なのである。炭火にかざしてクサヤを炙れば、その匂いは店内に広まっていくのだ。酔客がその匂いにクレームを付けることも今では珍しくはないのである。多数派を取り込むメニューばかりが幅を利かすのが、どこの居酒屋でも当たり前になってしまった今や、ほとんどの店にてこのメニューは、取り扱い厳禁の一品となってしまったようである。無性にくさやが食したくなったときなど、自然と足が向くのが、ここ小金井の「大黒屋」なのである。今宵もふとくさやの面影につられてぶらりと足を運んでみたのでありました。

■大黒屋
東京都小金井市本町5-17-20-101 1F