春の訪れをチューリップで感じる

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毎年この時期には育っていた我が家のチューリップが、今年は生育がすこぶる悪い。もっともほとんど生育放棄状態なのだから、おいら自身の責任が多大なのではある。もう少しは庭の手入れにもせいを入れねばならぬと思い至ったのである。それでも地元の街なかを歩けば、花壇にはチューリップの可憐な花びらがそのみを開いて楽しませてくれていた。春の訪れをチューリップの花にて感じ取っていた本日のおいらであった。

「ワラサの刺身」を食した

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春になってサワラが食べたいと欲している昨今のおいらだが、なかなかありつくことができず、代わりに食べたのが「ワラサの刺身」なのであった。

ご存知出世魚ことブリの、大きく出世する前の姿のものが「ワラサ」と呼ばれる。同じく出世前の「ハマチ」よりは大型であり、この時期になると市場に現れることが多くなる。ブリよりも脂身が少ないことからフレッシュさはこちらが強く、くどくなくて、おいらもどちらかといえばこちらの「ワラサ」が好みなのである。

生姜、山椒の風味が効いた「イワシの煮付け」を味わう

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先日は鰯の煮付けを食したのだが、甘辛の味付けに生姜や山椒の奥深さが顔を覗かせていた。山椒といえば其の実が貴重として珍重され、古くから香辛料のほか、薬用にも使用されてきている。夏の味覚の代表である鰻の蒲焼きには、山椒の実を摺ったものを振り掛けて味わうのが定番である。振り掛けのほかに薬味として添えられることもあり、ピリリとして辛く、鮮烈な味わいは夏の鬱陶しさを一時忘れさせてくれるに充分である。近海の魚は高騰しているだが、こと「鰯(いわし)」に関してはそのような動きは無くて安定しているので、いつも普段も値段の事など気にせず注文できる。さらには、青魚の原点とも云うべき豊富なEPA、DHAが含まれており、成人病(生活習慣病)予防には必須の食材なのである。青光りとも称すべき光輝くいわしの光明は、呑兵衛のみならず生活習慣病予備軍の人々に対して相当なる光明となって一段と光輝くはずである。「弱い魚」などと蔑んでいる人はまだこの鰯の凄さを知らないのだというべきなのである。

又吉直樹著「火花」は芸人内のネタ止まり

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又吉直樹氏の「火花」を読んだ。現役のお笑い芸人が書いたとして話題の一作。若手芸人の「僕」こと徳永と、僕が師匠と慕う神谷才蔵とのエピソードが中心の、芸人世界の舞台裏を描いた作品である。

お笑い芸の修行と成長がさながら人生の全てとなる彼らの芸人魂は、些か大仰であり、作家の思い入れを拒絶させるが、芸人自らが描いた内輪ネタの物語として読み進めるにつけ、数々のエピソードに興ずることができたのだった。だが其れ以上の文学的関心を呼び覚ますことは無かったのだ。

師匠の神谷は芸人仲間内では天才との評価もあり、自己のけったいな心情に真直ぐで直情型の個性派として描かれている。このキャラクターづくりには作家の仕掛けがあると見て読み進めていた。物語の後半部分では、僕がそこそこ売れるようになったのに対比して神谷の奇矯な行為が目立つのだが、最後の仕掛けでは、天才の成れの果てと呼ぶには滑稽にすぎるものとなったことに落胆させられた。いわば芸人人生の追求が、文学的テーマとして素直に合致しなかったということになる。

数年ぶりに糠漬けの古漬けを味わう

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ほとんど数年ぶりに糠漬けの古漬けに味わうこととなった。旨いぬか漬けに出会うことは貴重な体験である。大手のスーパーで売っている「ぬか漬け」では本当のぬか漬けの味は味わうことが無い。そんなこんなの現状の中で、昔通っていた居酒屋にて本物の古糠漬けを味わえたのはラッキーであった。よくある塩漬けの漬け物とは異なり、まろやかな酸味が口の中でハーモニーを奏でていた。植物性乳酸菌が胃袋に侵入して弱った胃や腸を調えてくれるようでもある。そんな滅多に出逢えることの無かった逸品の日本の料理なのだった。

「タラコの炙り焼き」は「失われた時を求めて」の如くの味わい

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おいらが幼少の頃からずっと「タラコの炙り焼き」はおいらの好物、フェイバレットなのであった。だが昨今はといえば、高尿酸血症の持病を持つおいらにとっては、なかなか食することもままならない食材なのではある。本日はそんな禁断の「タラコの炙り焼き」をつまみに一献。まるで至福の味わいには筆舌に尽くすことができないくらいなのである。。まるで、文豪のマルセル・プルーストによる「失われた時を求めて」における、マドレーヌの味わいのごとくに、おいらの味覚と記憶にのしかかっていたと云って良い。これからは恐る恐るではあるが、「タラコの炙り焼き」にも箸を伸ばしていきたいと思うこの頃なのでありました。

上野の森美術館で開催中の「VOCA展2015」を訪問

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桜が開きかけたというニュースが踊る上野の「上野の森美術館」では「VOCA展2015」が開催されている。おいらは同展覧会を訪問したのだった。「VOCA展2015」では、全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などから推薦された作家34名が出品している。この中から今年は、「VOCA賞」として、小野耕石氏の作品「Hundred Layers of Colors」が受賞している。美術界において平面作品に対する毀誉褒貶が交錯する現状に対する一つのアクションとも云える同イベント、展覧会に接して、おいらもまた現代美術の現状における新しい課題とも云える現象に接していたのだった。

神田の居酒屋名店「みますや」のランチ

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仕事の帰りに神田の「みますや」に立ち寄りランチを食した。この「みますや」とは、神田界隈の居酒屋名店として有名であり、一説によれば我が国最古の居酒屋とされているようである。過去にはおいらも何度か足を運び酒を肴を饗していたものである。夕刻以降に神田に足を運んだ際にはよく立ち寄るのだが、ランチメニューを食したのはこれが初めてであったようなのである。

ランチタイムのメニューは全てセルフメニューとして提供されている。先ずは主菜と副菜と味噌汁とを選んで、中央の勘定処で支払いをしながらご飯を受け取るというスタイルである。今こそ珍しくなくなったが、定食屋としての定番スタイルを踏襲していることに、少なからずの郷愁的懐かしさを感じ取っていた。ちなみにおいらが主菜として選んだのは「サバ味噌煮」である。定番的な定食屋で先ず味わうべきなのがこのサバ味噌煮だと踏んでいたからである。副菜として選んだ「ヒジキ煮」は、濃い目の甘辛い味付けが江戸風の風味を主張して止まないようなのでありました。

■みますや
東京都千代田区神田司町2-15-2
03-3294-5433
11:30~13:30 17:00~22:30 ランチ営業
定休日:日曜・祝日

武蔵小金井の居酒屋「大黒屋」でクサヤを味わった

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武蔵小金井の居酒屋「大黒屋」でクサヤを味わったのだ。その昔は「クサヤ」と云えば居酒屋の定番メニューであったが、近ごろはその匂いが敬遠されてか、中々メニューに見かけなくなってしまった。いまどき「くさや」を食したいと希っても、どこでも簡単に食せられる訳ではない。あのつ~んと鼻に来る、独特の腐ったような匂いは、人によっては食欲を減退させるばかりか嘔吐をもよおす異臭ともなりかねない。異臭と闘って食するに値するメニューなど、そうそう滅多に出遭えるものではない。小金井の「大黒屋」はその「クサヤ」が味わえる今時の希少な居酒屋なのである。炭火にかざしてクサヤを炙れば、その匂いは店内に広まっていくのだ。酔客がその匂いにクレームを付けることも今では珍しくはないのである。多数派を取り込むメニューばかりが幅を利かすのが、どこの居酒屋でも当たり前になってしまった今や、ほとんどの店にてこのメニューは、取り扱い厳禁の一品となってしまったようである。無性にくさやが食したくなったときなど、自然と足が向くのが、ここ小金井の「大黒屋」なのである。今宵もふとくさやの面影につられてぶらりと足を運んでみたのでありました。

■大黒屋
東京都小金井市本町5-17-20-101 1F

「アーツ前橋」にて「小泉明郎 捕われた声は静寂の夢を見る」展が開催

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おいらが帰省していた群馬県前橋市内の「アーツ前橋」では、昨日から「小泉明郎 捕われた声は静寂の夢を見る」という展覧会が開催されている。映像作家ととして活躍する小泉明郎氏の作品にスポットを当てた企画展である。副題には「捕われた声は静寂の夢を見る」とあるように、映像作家の特異な思い入れが反映された展示となっている。

小泉明郎氏についてはおいらはほとんどと云ってよいくらいに関心外であったのだが、わが国で注目される以前に米国内の美術界にて注目を浴びて評価されていたという、稀有な評価を浴びている作家だということである。

展覧会会場にて放映されてていた映像作品の多くは、戦時中の日本人の家庭におけるやり取りや、特攻戦士を義務付かれた若者のエピソードや独白、等々、戦争と人間の有様がテーマとして浮かび上がっていた。おいらはそれらの映像作品に接していながら、ほとんどの場面で違和感を抱いていたのだが、未だにその違和感の本質は見て取ることができないでいる。まずは冷静に、本日視聴していた小泉氏の作品群のイメージを反芻しながら、介錯と解釈とを進めていきたいと思う次第なのである。

http://www.artsmaebashi.jp/?p=4983

■アーツ前橋
〒371-0022 群馬県前橋市千代田町5-1-16 アーツ前橋
tel:027-230-1144

「生ダコの刺身」は茹でダコより美味なり

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今日は久しぶりに「生タコ」を食する機会が持てたのであり、強く「茹でダコ」事情についての憂いを感じたのである。

タコの刺身といえば、これまでは茹でダコがあたり前であった。刺身と云いながら茹でたタコを出すなどと云えば、詐欺にも等しいやりくりにも思えるのだが、世間一般の流通業界においては「タコ刺し」がイコール「茹でダコの切身」であったということが顕著であり、今でもそんな流通業界の常識がまかり通っている。

タコは食材として、様々に加工されるべき可能性の凝縮した存在である。だからと云って茹でたものを「刺身」と称する商法は問題であろうと思うのである。

「白魚の卵とじ」に舌鼓み

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「白魚の卵とじ」という料理を食したのだ。主にシラウオの稚魚を茹でて卵とじにしたメニューである。以前から其の白くて小さな姿形が興趣を唆るのだが、其れが卵とじというメニュになって提供された時には、白い稚魚が卵とじとなって泳いでいるような姿形が、新たな感動を齎してくれていたのだった。

冬を惜しむ様に「牡蠣のグラタン」を作って一献

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「牡蠣のグラタン」を作って一献したのだった。寒さが身に染みる頃からずっと牡蠣が美味い季節になって牡蠣料理を味わう機会が増えたが、「牡蠣のグラタン」はやはり欠かせない逸品である。謂わばグラタン料理の一種のアイテムだが、他のグラタンにはない愛着を感じさせるメニューなのだ。海の幸そのものの磯の味わいが、チーズやミルクと出会って凝縮された味わいである。そもそも海のミルクとも云われる牡蠣に、たっぷりのミルクやチーズを用いて調理するものだから、ミルクの風味がたっぷり至極の料理なり。気持ちや身体が震えているかのごとくの昨今のおいらには、たっぷりと温まれるメニューなのだった。相当以前にはおいら自身が生牡蠣が所以で食中毒にかかったことがあり、その体験がある種のトラウマ的な影響を及ぼしていることと推察可能である。だが焼いた牡蠣ならば話は別である。「牡蠣のグラタン」には特段の食欲を刺激していたのであった。

ニューウエイブの「八王子ラーメン」を食した

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久しぶりに地元グルメの八王子ラーメンを食したのだった。今回訪れたのは八王子駅南口の某店舗である。其処のラーメンを、玉葱盛りにて食していた。

濃厚な醤油ベースのスープに刻み玉ねぎのトッピングが特徴の八王子ラーメンを提供するニューウエーブ店である。醤油ラーメンには珍しく麺は細麺。濃厚なスープを充分過ぎるくらいに吸い込んで喉に入る麺の味わいはド~ンとしたインパクトだ。細麺が八王子ラーメンに適しているかについては疑問があるが、八王子ラーメンの個性的な一杯であることは間違いない。

上野アメ横の立飲み屋「たきおか」の名物「ハムカツ」

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立ち飲み屋のメッカは上野である。そもそも立ち飲み店は近頃は都内の様々な場所に存在している。新宿、渋谷、上野然り。そんな中でも上野の「たきおか」は特別な店であると云えよう。何処よりも繁盛している。歩道を隔てた近くには、同じ立ち飲み店のライバル「カドクラ」がある。その人気度にて切迫している。常に立ち飲みのテーブルが埋まっている店など、ほかに見つけようにも見付け難いくらいだ。同店のメニューにも工夫があり、先ずはタモリがTV番組で絶賛したという「ハムカツ」だが、薄いハムを重ねてこんがり揚げるという工夫がある。立ち飲み店の主流メニューは揚げ物だが、この店の揚げ物には一工夫以上のプラスがあって、呑兵衛を引き付けているのだ。

うん十年ぶり「上野動物園」を訪問

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA何十年ぶりかで「上野動物園」を訪問。この前に訪れたときの記憶は殆ど無いのではっきりとしたことは記せないが、恐らくは大学生の時に訪れて以来、うん十年のご無沙汰期間を経ての訪問であった。

人気者パンダに限らず、ゾウ、トラ、クマ、ライオン、等々の獣たちに相まみえることができて、子供心の発芽のように好奇心が刺激されたのだった。鳥獣のエリアに足を進めると、カラス以上に煩い鳴き声を発していたのが、ワシ達であった。隣の檻にはタカがいて静かにしていたのと対比すると、極めて煩わしい生態が見て取れていた。カピバラという珍しい生き物にも出会えた。可愛い其の姿形と獰猛な生態が印象的であった。

「活タコのカルパッチョ」を味わう

takokaru01takokaru02ボイルされないタコの刺身を「活タコ」と呼ぶが、この活タコを用いてイタリア風にアレンジした「活タコのカルパッチョ」を食した。オリーブ油を基本に洋風酢味のソースがピリリと効いて良い効果を上げていた。

もともとタコには抗酸化成分としてのタウリンが豊富なのであり、成人病予防のための必須の食材の一つである。タウリン成分は疲労回復のための成分として、様々なサプリメントにも活用されている。もともとタコから抽出される成分であるからタコの刺身から摂取するのに越したことは無いのだ。タコの活刺身というものはといえば、通常的に食べている茹でダコの食感に比べて格段に、コリコリとした食感がとても食欲なりをそそぐのである。

「海老チリ」は我が国の定番になりつつある

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海老チリという中華の料理を食したのだった。

海老や蟹という甲殻類は、常に一定期間をおくと食べたくなる食材であり、やはり身体が求めるのだろう、定期的に口にしている。殊に海老は様々な種類があるが、いろいろ含めて求めてやまない食材だ。最近よく口にするのが「海老チリ」なのである。「海老のチリソースあえ」という名称で提供されることも多いのであり、我が国に定着するちょいと前の中華料理の定番の一つと云えるだろう。

珍魚の「ホウボウの煮付け」を味わう

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地元の居酒屋にて、ホウボウという珍しい魚を煮付けで味わったのだ。先ずは其の姿形に目を瞠ってしまった。なにしろ頭部が巨きくて背から尾にかけて細くしぼんでいる。目がギョロっとしてその目線にドキッとされたのだ。胴体の両側の胸鰭は異様に大きく、緑色、鮮青色、等々のまだら模様が目に刺さってくる。口はとてもつつましくておしとやかだが、それらのアンバランス感が何とも異様である。食用になる身の部分は限られていて少ないが、白身の身は滑らかな味わいで美味だった。