「北寄貝(ホッキガイ)」の焼き物を食したのだった。学術名では「姥貝(ウバガイ)」と呼ぶ稀有な貝であるのが「北寄貝(ホッキガイ)」。二枚貝の中でも北国にて収穫され、かつ冬季には味覚的な旬を迎える貝類の代表が「ホッキ貝(北寄貝)」である。殻は厚く堅いが中の身は赤黒い奥深い身の味わいに魅了される。主に北海道で収穫されるものが東京関東圏内にて流通しており、北国からもたらされた貴重な二枚貝と云うイメージが染み付いている。通常、寿司ねたとして見かける北寄貝は、赤と白とのツートン色が特徴的だが、刺身の北寄貝はと云えば、もっとデリケートな色合いに感動させられる。奥深い褐色系の色合いが何とも見事だ。