「焼きおにぎり」で締める酒宴もまた一興なり

onigiri01
おいらの家では滅多につくらないメニューの一つが焼きおにぎりだが、酒の締めのメニューとしてはけっこう重宝するものである。地元の居酒屋で何時ものホッピーに酔った後に口にした焼きおにぎりは、とても味わいが深くて酒の肴の上位に推薦したくなったくらいなりなのだった。

提供されて出てきたのは大きめの三角形に握られた焼きおにぎりであった。ご飯に薄めの醤油で味つけたものがベースであり、ご飯の中にはシラスがほどこされている。シラスご飯を薄めの醤油で味付けたものがベースとなっている。

それを居酒屋定番の炭火で焼いていくのである。遠火の炭火で焼かれたおにぎりは、外はカリッとしていて中はもちもち、なんちゃってという表現を受け入れてしまうくらいにそのままの、外はカリッとして中はもちもちとしていた。この表現に衒いや嘘は無いのである。焼きおにぎりを焼くには遠火の炭火が最適だが、ガスの遠火でもこの焼きおにぎりがつくれる。それでも炭火であることに越したことはないだろう。

日本人の体質において「米」の果たす役割は尋常ならざるものがあり、しかも米というのはスローフードのトップランナーである。それを極々スローな調理法にて絶妙の逸品を生んでいる。「焼きおにぎり」とはさしずめ、呑兵衛人の〆の正横綱だということは間違いないようだ。