近頃では時々は食らうこの「タコの唐揚げ」というメニュー。食感は生タコ、茹でダコよりも弾力がありもっちりしていて悪くない。しかも柔らかくもあるが、タコのもっちり感はそのままに残されているので、特別な食感を愉しむことができる。
注文して周りを見渡すと、隣のおやじは鶏の唐揚げを食っておった。鶏唐揚げこそはおいらも幼少の頃よりポピュラーであり栄養価が高く、文部科学省推薦のメニューだろう。
普通に調理して揚げた鶏の唐揚げはほとんどが、不味いはずが無いくらいに旨い。
鶏肉に代わるくらいにこのメニューが普及することはあり得ないということは明らかなのだが、それでも「タコの唐揚げ」のメニュー促進についてはこれからもっと気合を入れてアピールしていかなくてはならないということが云えよう。
そもそもタコを唐揚げにするという料理は、おいらの田舎には無かった。それどころかおいらが上京し、東京の都会の垢に染まりつつも都会生活の中で溺れていた時期においても食べたことは無い。
このメニューが全国的に注目を浴びたのはおそらく、菊正宗のCMであったのであろう。
生かあるいは茹でたタコを食するのが通常の市民の慣わしであった時分に、いきなり変梃りんなメニューがブラウン管を席巻していたのであり、驚きであった。