千葉県佐倉市の「DIC川村記念美術館」を訪問

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総武線の千葉駅から乗り継いでJR佐倉駅を降りて送迎バスで20分。そうとう郊外のところにその美術館は在る。バスに揺られて美術館へと向かう途中の光景は、田植えを終えて水をたたえたばかりの田園風景なのであって、予想以上に会場への期待が高まっていた。

この「DIC川村記念美術館」は、大日本インキ化学工業のDICがその関連グループ会社とともに収集した美術品を公開するために設立された。二代目社長の川村勝巳による近代西洋絵画に加えて、三代目社長こと川村茂邦によるマーク・ロスコの壁画、フランク・ステラの諸作品を始めとするアメリカ現代絵画が常設展示の中心となっている。

特にマーク・ロスコについては、「ロスコ・ルーム」と称される特別な一部屋が設けられている。天地2メートルをゆうに超える巨大な壁画の作品群が部屋中を覆っている。過去には何度も画集、画録等にてマーク・ロスコ作品には接していたが、これほどに巨大なる「壁画」に触れて、初めてロスコのオリジナルを体験した思いがした。ただすこぶる残念なことに、この特設のルームの照明はと云えば、近代絵画の展示室の如くに薄暗い照明によっているのであった。アクリル絵の具の長所を駆使して描いたロスコの作品を纏う照明としては、甚だしくミスマッチであった。

マーク・ロスコを凌いで個人的に最も印象に深く刻まれた作品は、モーリス・ルイスの数点である。村上春樹さんの新著「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の装丁画として用いられているのがマーク・ロスコの作品である。

幾層にも流し重ねられた絵具の層が画面全体を覆い透明感のある画面が特徴の〈ヴェール〉、カンヴァスの両端から中央にむけて、鮮やかな色彩の絵具が流れ、中央に白い余白を残した〈アンファールド〉、細長いカンヴァスに、いくつもの鮮やかな色の帯を束状に垂直方向に流して描いた〈ストライプ〉といったコンセプトの代表的作品を目の前にして、やはりこの美術館に足を運んで正解だったという思いを強くしていた。

■DIC川村記念美術館
千葉県佐倉市坂戸631番地
代表電話:0120-498-130
http://kawamura-museum.dic.co.jp/

「金目鯛の煮付け」は魚料理の金メダル級の美味しさ

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思いがけなく「金目鯛の煮付け」を食する機会に遭遇した。金目鯛の優雅かつ個性的な外見や洗練された味わいは、高級魚の中でも特筆される。その特別な金目鯛の旨さを最も引き出す煮付け料理にありつけたことはこのところ無かった僥倖に違いない。

そもそも深海に棲息する魚で元々漁獲量が少ないうえ、伊豆などの特別な水揚げ地域ではブランド化されており、価格高騰に歯止めがかからないのだ。

巨きなギョロッとした目は、その裏側にDHAという魚特有の健康成分を含んでおり、舐めるようにして味わっていた。

小さめの「ノドグロ(喉黒)」の焼き物に舌鼓

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高級魚として扱われる代表的な魚に「ノドグロ(喉黒)」がある。喉の中が黒くなっていて見た目はグロテスクながら、味は絶品という評価が定着している。大きくなると全長約40cm以上とされるが、今回食したものは10cm程度の小ぶりである。

出てきたノドグロの赤紅色の背色にみとれつつ、背に箸を伸ばすと、白い魚の身の蛋白で独特なあじわいを堪能していた。

その身は引き締った白身魚で、淡白だが独特の脂身を含んでいる。小ぶりのものであったがその身の独特な味わいは満喫することができたのだった。

そんなのどぐろは、日本海の猟師町に行かなければ遭遇できない、それこそが本物の高級のどぐろなのかも知れない。

春季ならではの「ブリ刺」を味わった

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我が国の大型肉食魚としては代表的な出世魚が「ブリ」である。ハマチが成長してブリになるが、特に冬季のブリは「寒ブリ」と呼び、脂が乗って旨いというのが定説であるが、冬以外の季節にもブリは収穫されており、全国的日常的に食されている。

養殖魚として出回っているハマチとは味わいも旬度も桁違いに上まわっている。

鮮やかなピンクに彩られた春のブリは、冬以上に脂が乗っているようにも見えた。

宮崎県産「鶏炭火焼」でホッピーもいける

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そう遠くないその昔の話。九州の宮崎県ではそのまんま東という芸人が知事になって、宮崎県産の「鶏炭火焼」の知名度が格段にアップして、酒に合う逸品のつまみとして評価が定着したものである。そのまんま東というタレント知事はその後、県政を投げ出して「鶏炭火焼」のブームも去ったが、「鶏炭火焼」自体のうまさは今も変わらぬものではある。いかがわしいタレント知事の話はともかく、「鶏炭火焼」は九州宮崎県のローカルフードであったところから全国区の料理、或いは酒の逸品的おつまみとなっている。

その外見上は黒々とした炭の斑点だらけの料理だが、鶏料理としての優れた調理法は特筆される。強にした大量の炭火を用いた炎で短い時間で焼き上げる。がぶりと噛めば異様な外見とは裏腹に、ジューシーな鶏肉の味わいが口腔の奥までに充溢していく。おいらの定番的アルコールことホッピーともよく似合うのである。

前橋市内のアートスポットこと、元「ラボンヌ」の「広瀬川美術館」を探索

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昨日紹介した広瀬川界隈スポットには、「広瀬川美術館」という更に興味深いスポットが存在している。かつてはもしおいらの記憶が確かならば、その場所と建物などは「ラボンヌ」と呼ばれた、子供向けの絵画教室の舞台であった。文化庁の「登録有形文化財」にも指定されているという「広瀬川美術館」を探索してみたのだ。

極めて個人的な話題にはなるが、おいらは1度として「ラボンヌ」の門をくぐったことはなかったのだが、その名前は、市の繁華街にある有名な絵画塾教室として美術関係者の誰もが知るくらいの、地元では有名な画塾ではあった。だが常にその名前は気にかかっており、おいらの脳裏から離れるものでは無かったと云ってよい。市の郊外に位置したおいらの実家からはかなりの物理的距離があったりしたことからその門をくぐることは能わなかった。まるで自分自身が忘れ去っていた夢の記憶がよみがえってしまったかのようにして、元ラボンヌの探検が開始されたのである。

門を叩いて足を踏み入れると、古めかしい館の奥から関係者とおぼゆき男性が「入館料は500円です」との一言だった。2階から見学して1階に降りてください、とのこと。「五月の版画」というテーマを設定していた同会場には、おいらも敬愛する司修さんの作品が、仄暗い会場で息づいていたのだ。その作品を目にするだけでも価値ある美術館である。

一瞬は怯みつつも足を踏み入れていたその美術館には、司修さんの作品をはじめとして、群馬県にゆかりある美術作家たちの力作が収蔵されているのだから、その歴史的価値ある美術館の眺めとともに目にしておくに損はないはずである。

■広瀬川美術館
〒371-0022 群馬県前橋市千代田町3丁目3−10

前橋の広瀬川界隈は上州歴史散歩の臍的スポット

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上州こと群馬県の県都前橋の市街地を流れる広瀬川は、遊歩道に沿ってツツジや柳が続く緑花が美しく、「水と緑と詩のまち前橋」を象徴している。広瀬川沿いには前橋出身の天才詩人こと萩原朔太郎の貴重な資料が所蔵される「萩原朔太郎記念・水と緑と詩のまち前橋文学館」が存在するのであり、帰省するたびにしばしば足を運ぶエリアなのだ。

萩原朔太郎さん関連の碑は市内に数多あるが、広瀬川右岸の比刀根橋近くにも朔太郎さんの詩碑があり「広瀬川」の詩が刻まれている。萩原朔太郎さんの「広瀬川」という詩には以下のごとくうたわれているのだ。

――――――
広瀬川白く流れたり
時さればみな幻想は消えゆかん。
われの生涯(らいふ)を釣らんとして
過去の日川辺に糸をたれしが
ああかの幸福は遠きにすぎさり
ちいさき魚は眼(め)にもとまらず。
――――――

■「広瀬川」詩碑
群馬県前橋市千代田町 厩橋下流広瀬川畔

市街地の千代田町五丁目銀座通り端には1981年に建立された「前橋望景の碑」が在している。「萩原朔太郎 前橋望景の碑」と刻まれた隣には、朔太郎さんが趣味で撮影していたかつての前橋市街地の写真の風景が刻まれている。進取の精神で撮影にのぞんでフィルムに刻んだ風景写真は、朔太郎さんが生きた時代とともに貴重な街の歴史的資料として、様々なメディアで公開されている。

■萩原朔太郎 前橋望景の碑
群馬県前橋市千代田町五丁目銀座通り端

つまりは纏めてみれば、前橋の広瀬川界隈は上州歴史散歩の臍的スポット、ということなのである。

ゴーヤの苦味を頬張れば、夏本番の季節を感じるのだ

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ゴーヤの緑のイボイボが、夏本番を想起させる。スーパーで30センチ以上のゴーヤが並んだ棚を見れば、買わずにはいられなくなる。暑い季節の到来とともに、ゴーヤの苦味が食卓に欠かせなくなるのだ。

ゴーヤ料理は「ゴーヤチャンプルー」が代表的だが、夏野菜炒めの具材として使っても充分に美味しく食べられる。上の写真はゴーヤとともにシメジ茸、人参、ネギ、ハム等を加えて炒めただけのシンプルな料理だが、ゴーヤの苦味がアクセントとなり満足な味わいだった。

これからの夏には無くてならないゴーヤを素材に、その苦みを生かしたメニューである。TV料理番組等では、ゴーヤの苦みを消す料理法等と云った邪道的調理 番組が蔓延しているが、ゴーヤの素材的魅力はあくまでもその苦みであり、その独特な苦みを舌で感じ、鼻腔で嗅ぐことこそがゴーヤ料理の味わい方の基本であ る。そんな基本的スタンスを抱きながら作ったメニューなのである。

軽米町から逸品の「雑穀麺セット」「やませそば」が届いた

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岩手県軽米町の古舘製麺所から、先日取り寄せていた「雑穀麺セット」その他が届いたのだった。これまでに何度も注文していた雑穀麺の逸品だ。

今回はいつものセットに加えて「やませそば」を注文していた。「やませそば」とはすなわち、地元軽米町で穫れた蕎麦の実をもとにして、やませ(山背)こと冷たく湿った北風によって乾燥された乾麺のこと。

北国では凶作の原因ともなるやませだが「やませそば」にとってのやませ(山背)はやませそばをより美味しく逸品にさせている。

http://hattouya.shop-pro.jp/

おいら流「ナポリタン」の極意についての考察

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我が国巷間では「ナポリタン」が見直されておりブームだという。おいらも近頃は、ナポリタン専門店とやらののれんをくぐって食することもしばしばなのである。

人気の秘密は懐かしさと新しさ――などと、数あるグルメ雑誌誌上では喧伝されてはいるが、おいらは実は、あまりそうした専門店のナポリタンを好きではない。と云うのかあまり好きではなくなってしまっていた。一口食するに、なにしろ油っこくて、とりわけバター味が効きすぎているのであり、バターをふくむ食用油の使い方が望ましくないのである。では自分で作ってみようではないかと思い立ちて、先日はおいら流の「ナポリタン」作りとあいなっていたのであった。

先ずはふつうにスーパーで売られているスパゲティを茹でておき、そして次に、ナポリタンの一般的な具材でもある、玉ねぎ、ハム、ピーマンといった食材を、オリーブ油かサラダ油を使ってフライパンで炒めていく。バターは使う必要がない。というよりも使うこと自体が邪道なのである。

くどくてバタ臭いバター風味はナポリタンにとっては脇役的であり、無くてもよろしい。そして日本的ナポリタンの味の決め手となるのが、ケチャップの味付け。ケチャップこそはナポリタンの味付けを決定づけるものなのだ。

トマトを主原料にして、それに砂糖、食塩、酢、スパイス、等々を加えて、ケチャップという和やかな調味料が作られる。洋食に合う調味料という以外に、和食にも合う。トマトケチャップとしての面目躍如である。事実、おいらは少年の頃には納豆にケチャップをかけて食べるのが好きだった。トマトケチャップの酸味と爽やかさは、それまでの伝統的な調味料にはなかった新鮮さを目覚めさせたのであり、トマトケチャップの扱いについてのを認識を新たにしていたのである。

「みどり企画のブログ」のデザインを更新しました

約2日ほど前に、久しぶりに当ブログのデザインを更新してみました。今回の更新の主目的は、パソコン以外の、スマホ、タブレット等々の様々な媒体に対応していくことでありました。

具体的には、レイアウトを扱うCSSというコードを新しいメディアに対応させることが、今回の更新の目指した目的だった。

そもそもは、おいら自身が出先でブログをチェックしているときに、表示される文字が小さかったりという不具合を感じていたのであり、それを解決するための一方策としての手段であった。

タコの食感がうれしい「タコの大根煮」を作った

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タコと大根を使った煮込み料理に挑戦。大根の煮込みにはブリやイカが一般的だが、タコもなかなかおもしろい味わいだ。煮込んだタコの赤い色素が染みこむことから「桜煮」と呼ばれることもある、おいらも好きな料理の一つ。あまり外食では食べられないので、自宅で作るときは気合がいつも以上に入ってしまう。

先ずは2センチ程度にカットした大根に切れ目を入れて出汁でぐつぐつと煮込む。沸騰して5~6分したところで大きめにカットしたタコを投入。その後、醤油、味醂、砂糖といった調味料を加え、木の落とし蓋をして細火にしてコトコトと40分程度。

大根に含まれる酵素ジアスターゼの働きで、硬くなりがちなタコの身が簡単に噛み切れるくらいに柔らかく煮上がった。大根にも生タコとは違ったタコの上品な味が染みて、いい具合だ。時間はかかるがその費やした時間分の旨さは充分に味わえたのである。

「イワシ(鰯)の刺身」は現代人にとっての必須の魚。刺身で摂れたらラッキーだと思う

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久しぶりにイワシ(鰯)の刺身にありついていた。鰯と云う海魚は身体形が小さいことや陸上げされるとすぐに弱ってしまう。腐りやすい…等々のことからこういう呼び方をされてしまった魚である。同じ位の体長の鯵に比べても、何となく弱いイメージが付きまとってしまう。う~む、鰯の個性とは果たして何だろうか…?

実は青魚の原点とも云うべき豊富なEPA、DHAが含まれており、成人病(生活習慣病)予防には必須の食材なのである。

刺身として提供される生魚は高騰の気配だが、こと「いわし」に関してはそのような動きは無くて安定しているので、いつも普段も値段の事など気にせず注文できるのである。青光りとも称すべき光輝くいわしの光明は、呑兵衛のみならず生活習慣病予備軍の人々に対して相当なる光明となって一段と光輝くはずである。

鰯には青魚特有の「EPA」「DHA」という、血液をさらさら状態にする成分が豊富に含まれている。牛肉等の「アラキドンサン」に比べて、血液の健康状態を維持するのは鰯成分が何倍も勝っているのだ。同じ魚類のカツオ、マグロも、鰯の健康成分を吸収して大海を回遊している。もし鰯の身から摂取する「EPA」「DHA」等の成分が取り込めなかったとしたら、カツオ、マグロ、その他の魚介類は大海を回遊するほどのパワーを持ち得たのかと考えてみれば、とても難しかったと云うべきである。カツオやマグロを食している日本人にとっても同様のことが云えるのだ。

八王子でアートと音楽の祭典「アートムーチョ」開催

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今年も例年の通り「アートムーチョ」の季節がやってきた。本日5/18(土)と明日5/19(日)の2日間にわたって、「第20回 アートと音楽の祭典♪ アートムーチョ」と称して、JR八王子駅から西放射線状に伸びる「ユーロード」を会場にして開催されているのだ。

毎回のようにイベント会場に足を運んでいるが、毎回ユーロードが活気づいていることを目にする。イベント会場としてのユーロードが存在感を示すにも、このアートムーチョの存在はかかすことができないくらいだ。

イベント会場には何処よりもまず、陶器、アクセサリー、デザイン小物、等々の手作りのアートショップが並んでいるのが特徴だ。自分で撮影した写真のハガキや、自筆のイラスト作品なども並んでいる。作品発表の場所でもある。

以前に訪れた時に比べると、若い出店者が減つていることを感じていた。逆に見れば、老後の愉しみや趣味や実益を兼ねて出店している人が多かったと云えるのかもしれない。超高齢化社会での日本ではこれからますます意味を持つイベンとなるに違いないだろう。

タイの代表的料理「グリーンカレー」を作った

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先日の「マッサマンカレー」に味をしめたおいらは、タイの代表的料理でもある「グリーンカレー」作りに挑戦。意外にも特別な障害にも出会うことなく、しかもタイ料理店で食べたその味とも遜色ないくらいに旨い味わいなのであった。

タイ本国からの輸入品であろうグリーンカレーペーストは先日購入していたが、それは緑色のハーブ類や赤く色付く前の未熟な唐辛子等を原料としており、しかもココナッツミルクで煮込むので、おいらが自己流で調理したグリーンカレーも、これまた遜色ないくらいに綺麗な薄緑色の、独特な色合いを呈している。

カレーの具材は、鶏肉、海老、茄子、ピーマン、筍といった、タイ料理の定番素材を用いる。仕上げには、タイ料理には欠かせない「ナンプラー」を振りかけて、ピリリとして青辛いタイカレーが出来上がったのだ。インドカレーを作るよりも簡単な手順で仕上がってしまっていた。

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「あさりとトマトのタジン鍋」をほっこり味わう

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いつの間にやら気候も変化して夏日が頻繁に訪れている。トマトやナスといった夏野菜も身近に感じられるこのごろなのである。そんな折りであることからか知らぬが、地元の居酒屋にはトマトを使った新メニューが登場していた。その名も「あさりとトマトのタジン鍋」なり。夏も近いこの時期の鍋だからこそのトマトとあさりの鍋なのだ。

タジン鍋料理らしく、三角頭の蓋でじっくりと素材を蒸した料理が提供されていた。鍋の一番下にはキャベツが敷きつめられており、天然の甘味が染みている。その上のトマトの酸味が夏味の風味を添えている。そして味付けはと云えばよくある日本の出汁に塩味のみであり、大変にシンプルな料理なのだった。日本的鍋料理の逸品である。鍋料理はけっして冬に限らないのであり、夏野菜やあさりといったこの旬の食材を使っただけで、充分に味わえる鍋料理が存在するのだ。

訪れた店は飛騨の里 八王子店という。飛騨高山の古民家をイメージしたつくりの店内では、数種類の日本酒をはじめとして美味しい酒とともに、旬の料理が味わえる。たまに訪れては美味しい酒を味わえる店である。

■飛騨の里 八王子店
東京都八王子市東町1-10 グランデハイツB1

「金目鯛のカブト焼き」の白光した目玉に吃驚

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地元の居酒屋にて「金目鯛のカブト焼き」を食した。高級魚のこれまであまり食べたことがない部所なので期待度も高まっていた。出てきた「金目鯛のカブト焼き」を見て、先ず最初にその白目に吃驚してしていた。まるで白いガラスのビー玉にも似て白光りしている。

味わいは鯛の白身の繊細さに加えて青魚の味にみる奥深いフレッシュさというものも感じ取るに充分であった。赤い身を裏返して箸を付けた白い眼の周りには澄んだゼラチン質がまとっていたのであり、おいらは有難くその部分を口にしていた。

そもそも金目鯛については金色の目だとかいう表現が踊っている。本当は白光していたり黒く濁っていたりしているのが実態だ、ということを確認した。

近頃はこの金目鯛が高級魚の仲間入りをしており、なかなか食することが難しい。都内の一般大衆相手の食堂や居酒屋では扱うことがなくなっているからだ。

金目鯛の希少性は、東京都内のみならず漁場とされる静岡県伊豆地方でも顕著であり、地元の人たちが足を運ばない高級料理店でしかお目見えすることができない状況なのだ。

下落合記念館巡りの後は、野方の「秋元屋」で一献

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先日の下落合記念館巡りの後にはと云えば、多少の脇道巡りを兼ねて京王新宿線野方にて途中下車。「秋元屋」で一献傾けていたのだった。

休日の店オープンの4時前に着いたら、同店の前には数十人の行列を目にしてしまった。此処で並ぶのもおいらは好きではなくて、野方駅周辺界隈を散策して時間をつぶしていたのだ。

オープンの時間に合わせて同店にむかってみたら、まだ店内に入れない客がいて些か興醒めに感じてもいたのである。

「秋元屋」の売りである豚肉のホルモンは鮮度が抜群で生きが良くて、種類も豊富であり、ここでしか食べられない部位もあるので、地元の呑兵衛をはじめとして絶大なる支持をはくしているようである。

その日は豚のモツ焼きをすべてタレ味で注文した。チレとかその他の希少な部位があり時間もかなりかかっていた。やっとカウンターに並べられていたモツ焼きは、口にすれば毎度ながらに美味ではあった。だがしかし、モツを食らうためにこんなに集まる呑兵衛どもと騒がしい時間を費やすことには、なんだか情けなくもあった。散歩の途中でモツ焼き屋に立ち寄ることはよくあるが、漫然として呑み屋で呑兵衛たちとの時間をついやすことに関しては避けるべき的の選択だと感じていたのだった。

■秋元屋
東京都中野区野方5-28-3
http://tabelog.com/tokyo/A1321/A132104/13006667/

新宿区下落合の「中村彝アトリエ記念館」と「おとめ山公園」

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昨日は「佐伯祐三アトリエ記念館」を出た後、おいらはそこから徒歩で10分ほどの「中村彝アトリエ記念館」へと向かっていた。中村彝といえば、佐伯祐三の11歳上の先輩洋画家として活躍していた。彼もまた新宿下落合界隈に住居兼アトリエを構えていたのであり新宿区にゆかりのある画家であった。

ところで中村彝記念館は本年3月17日にオープンされたばかりのフレッシュな記念館だが、アトリエの母屋は中村彝さんが暮らしていたそのままのにより近い姿を再現している。同記念館関係者によれば、絵画制作時に飛び散った絵の具で汚れた床や天井などが当時のままだという説明であり、当時の面影をより色濃く残しているのである。佐伯祐三邸より以上の広さと優雅さを備え、芝生の敷き詰められた庭には、梅、椿、ひば、金木犀、等々のこだわりの花壇によって彩られていたのである。晩年は病気にさいなまれて送ったという中村彝さんの、人生の集大成としての目撃的アイテムが、あすこにもここにもといったように点在していた。

■中村彝アトリエ記念館
東京都新宿区下落合3-5-7

 

そしてその後に「中村彝アトリエ記念館」を去った足で向かったのは、おいらにとってとても想い出深い「おとめ山公園」だ。その公園は、かつておいらが画学生のころには画材の詰まったバッグや20数号のキャンバスをかかえてスケッチにと赴いていた場所である。何作か作品を手掛けていたのであり、自然美溢れる風景には特別なる思い入れを抱いていたものである。

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「おとめ山」というネーミングが、相当昔、画学生だったころのおいらには「乙女の山」だと連想させており、おいらはスケッチに励んでいたのであったのだが、「おとめ山」は実は「御留め山」だということを知り、ずっと足を遠ざけていた場所でもあった。今回はおそらく数十年ぶりの訪問であった。

江戸時代にはこの一帯が徳川の狩猟地で一般人の立ち入りが禁止されていたことからこの名前がある。戦後のその後に公園として開園し、自然美が残る都会のオアシスとして残されることになっている。

■おとめ山公園
東京都新宿区下落合二丁目10番

新宿区下落合界隈の「佐伯祐三アトリエ記念館」を探索

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西武新宿駅から西武新宿線に乗り、「下落合」駅にて下車すると、近辺には佐伯祐三や中村彝といった天才画家たちの記念館が散在しているのに出くわすのだ。

先ずは下落合駅から北に徒歩で10分くらい進んだところにある「佐伯祐三アトリエ記念館」を目指した。左に聖母病院、右に聖母大学を目にしつつ、車が入れないくらいの狭幅の小道を歩くと、行き当たった先が記念館だった。緑溢れる木々とともに白くてとがった三角屋根の木造建築が迎えてくれた。

佐伯祐三と云えば我が国の洋画界のみならず美術界の中でも数少ない天才作家であり、しかも30歳で生涯を閉じたという夭折の天才である。夭折の天才という称号は、我が国美術界においては佐伯祐三をおいてほかにはないといってよいのである。おいらの実家の押入れか物置には佐伯祐三画集が眠っていたのであり、それと同じ画集が同記念館にも鎮座されていたことがまた、この記念館に対する親近感をいやがおうにも高めていた。

かつてはアトリエであったという部屋に足を踏み入れると「下落合風景」という作品が在った。佐伯祐三さん自筆による、レプリカではない本物であり、おそらくは同記念館での唯一の本物作品であった。荒々しくかつ繊細なタッチで描かれた風景画は、戦前における同記念館の周囲の有り様を描いており、フランスのパリを描いた風景画を超えるくらいに親近感を感じさせるのであり、画家の天才的筆致に瞠目させるにあまりある。

洋風のアトリエの北側には採光のために、大きな窓ガラスでおおわれており、豊かな北向きの陽光をアトリエに注いでいる。古き良き時代のアトリエの姿を彷彿とさせ、そのデザインがまた佐伯祐三さん流のオリジナリティーを感じさせている。

■佐伯祐三アトリエ記念館
東京都新宿区中落合2-4-21
TEL 03-5988-0091
休刊日 月曜日(休日にあたる時はその翌日)