「絶望の国の幸福な若者たち(古市憲寿著)」を読みつつ年越し蕎麦をすする

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2012年を回顧しつつ年越し蕎麦をすすりながら、古市憲寿さんの「絶望の国の幸福な若者たち」を先ほど読み終わったところだ。生蕎麦を茹でて、具には葱と油揚げとそして、数の子入りの松前漬けをトッピング。いつもは松前漬けに数の子は不要と考えていたおいらだが、本日は特別な正月前の年越し気分も襲ってきていたのであり、数の子入りも年越し蕎麦には相性も良くグッドな感触なのだった。

本の帯には「26歳の社会学者による、大型論考の誕生!」と謳っている。若手の論客による「若者論」として、マスコミ媒体にて紹介されていたのが昨年のことだ。だがおいらはけっして、そんな耳目を集める若者論を読みたかった訳ではない。かえって話題づくりの書物に対しての嫌厭の情にとらわれていたのだ。それが先日は一転して同書を手に取り、読みたいと思う気持ちにおされて購入していた。話題の書としての評価以上なる関心を抱いたからに他ならない。

大手新聞紙上にての書評はいろいろ読んでいたので、内容に関するある程度の予測は有ったのであり、同書の趣旨の確認とともに、意外性の発見を得ながら読み進めていたのだった。一つの評価としての、若者論の終焉が同書によってもたらされるとか、ポスト・ロスジェネ世代による若者論、等々の評価以上に、いまどきの若者の国家観、戦争観に関する新鮮な分析的論考には心驚かされていたものである。

同書に関する詳細についてはこれからの節に続きます。