今年も「ワラビ」が美味しい季節になったのだ

ことし初の「ワラビ」を食した。とても美味であった。

毒性が強いとか発癌性があるとか云う理由で「ワラビ」は一時期、不遇な非人気の時代を過ごしていたことがある。然れども科学的根拠の信憑度は未だ確たるものを見せてはいないようであり、今時の「ワラビ」は、美味だが毒かもしれない、食べ過ぎたら癌になるかもしれない、等々と云った巷間流布する悪しき評判と共にあると云ってよい。

旬の食材であるのにこうもマイナスイメージを背負ってしまっては、薄幸のイメージを背負ってしまった様でもある。何とかならないものであろうか…。

数多き山菜の中でもとりわけ存在感が強く、あくもまた強いのがワラビの特徴か。

少年のころ、ワラビ取りに出かけたのは母の実家の近くであった。群馬県利根郡の森の奥深くに続く歩道を歩いて行くと、寄り道するたびにワラビの群れに遭遇し、いつの間にかマイバッグの中にはワラビが充満していた。ワラビと共にゼンマイも同時期に収穫していたものではあった。