千代田区の旧練成中学校を改修して昨年オープンした「アーツ千代田3331(3331 Arts Chiyoda)」にて「千代田芸術祭2011」が開催されている。(9/3〜9/19火曜休場)
昨年の「アンデパンダン展」がスケールアップして企画された展示会ということで、1階メインギャラリーでの作品展示に、コミュニティスペースと屋上にて「ステージ」や「マーケット」の催しが加わった。
展示部門のジャンルは設けられておらず、油画、アクリル画、立体作品、写真、ビデオ、その他、多岐にわたっている。広く市民アーティスト達の表現の場として生まれた同会場においてジャンル等々の出展の規制を設けることなどナンセンスであり、会場にはジャンルを超えた表現の息吹が渦巻いていたのであり、企画者達の基本的な目的は達成されていると見える。「アンデパンダン展」を称した展示会であるからしてあからさまな職業批評家達のコメントやらは避けられており、当たり前のことながら風通しの良い展示会と云う印象を与えている。
先述したようにこの会場は元は区立中学校だった場所だ。校庭はそのまま公園として再利用されている。通常こういう場所のことを「廃校」と呼ぶのかもしれないが、こと旧練成中学校に関してはこの言葉は当てはまらない。現役の校舎としてそのまま使えるくらいに、旧校舎と場に関係する人々、あるいは行き交う人々との関係性が密にあるということを感じさせるに充分である。庭の花壇には昼顔が花を咲かせ、ツルが天然の緑のカーテンを形作っていた。
2階、3階は貸しギャラリーとして機能しており、様々な個人やグループによる展示が行われている。階段や廊下を歩いているだけで、中学生の時代にタイムスリップして気分にもなれて、それだけでもわくわくしてくる。おすすめのスポットである。
■アーツ千代田3331
〒101-0021
東京都千代田区外神田6丁目11-14