サバを使った定番メニューとくれば、サバの味噌煮、しめサバ、サバの文化干し、蒲焼き、等々となるが、サバの味噌煮は特に昼の定食屋で定番のメニューであり、注文度がかなり高い。そうかといっても夜の居酒屋で注文してみればまた新たな感動が発生したのであり、昼食メニューとはちと違う、一風違った趣だったのでここにレポートしておきたいと思ったのである。
定食屋のサバ味噌の切り口とは違い、背骨をざっくりと残して寸胴切りにしてある。見た目の美味しさが引き立っている。そして箸を付けて一口。う~む、なかなか味噌味が利いているようでありグッドな出来栄え。サバに味噌は良く似合うのは当然だが、塩味が程よく中和される味噌という絶妙な調味料の仕事の様については改めて尊崇の思いを強くしたのだ。
そもそもサバは足が速いので、生食されることは滅多に無い。その代わりに保存食として古今東西より珍重されきており、サバ味噌などはそんな珍重的文化メニューの代表格なのだ。そんな珍重的文化メニューを昼の定食のみに押し付けていたことの不条理は、これから明らかになっていくだろうが、それはともあれ夕食のつまみ的食としてのサバ味噌が絶品であることを今日は逸早くキャッチしたのであるから、ラッキーだったと云うべきであろう。