韓流アイドル「KARA」の解散騒動は日本芸能界の鏡像なり

へそを出して尻を大きく振り回す踊りを「ヒップダンス」と云うのだそうな。それはともかくやっと日本でも知名度の広まった「KARA」メンバーが、専属契約解除を通知したニュースは、相変わらず日韓のマスコミを席巻している。

「奴隷契約」と呼ばれる、韓国特有の契約システムが原因だと云う論調が主流だが、そんな前近代的な土壌は我が国にもあったし、未だ一部には隠れて存在している。対岸の火事を眺める野次馬のごとくああこう喋る知識人の姿は、いと滑稽である。

思い出す事例は我が国にも少なからずある。例えば「ピンクレディー」である。彼女たち二人は働き詰めにされた後に解散したが、結果として二人には、ほとんど資産が残されなかったことを当事者が語っている。70年代当時に数億円もの歌謡ビジネスマネーが飛び交った挙句に二人に残されたのは、芸能ビジネスに根こそぎ毟り取られた喪失感だったであろうことは想像に難くないのである。

韓国の芸能ビジネスは日本のそれを手本としていることは明らかであり、それ故に「KARA」を巡る騒動もまた日本の芸能ビジネスとも無関係では有り得ないのだ。