「ひじきと大豆の煮物」を調理した。月に数回は調理する我が家の日常食の定番メニューの一つだ。古くからの日本の食材「ひじき」だが、実はこれこそ日本が誇る長寿食の中心に置くべき貴重な一品と云うべきなのだ。我が国では国内のほぼ全域で採取されるが、国外では中国および朝鮮半島の一部でしか棲息しない。しかも日常食として浸透しているのは、日本のみだと云ってよい。
これらの日本の伝統食の素晴らしさを世界に広めたのが、桜沢如一氏らによる「マクロビオティック」の食養生の思想である。欧州や米国の著名人たちが信仰している「マクロビオティック」という思想は、世界大戦以前に桜沢氏らによって広められた運動が基本となっているものだ。
マクロビ思想によると、毎日の献立の中で「豆類、海藻類」を5~10%摂取することとされている。「ひじきと大豆の煮物」のようなメニューを、1割は摂りなさいと云うのが基本である。
これらに関する思想や経緯の解説については、「マクロビオティック 生食の心得」(秀和システム刊)にて詳述されている。著者は福山さきさん。おいらが企画、編集を担当して出版された一冊だ。手前味噌だが、マクロビオティック思想の基本から背景、実践法が極めて判りやすく解説されている。説明図やイラスト等も豊富であり、直感的にマクロビオティックの全貌を捉えることができる書籍なのだ。多くの人に手に取っていただきたい。
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さて、改めてひじきの健康要素を見てみた。食物繊維、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群、等々の栄養素が豊富であり、これにしか含まれないものも少なくない。栄養過多と云われる現代人の多くが、ひじきに含まれる必須栄養素の何かが不足しているのだろうという疑いは拭えないのだ。
ひじき、大豆以外のあわせものとしては、油揚げ、蓮根、人参、竹輪、等々バリエーション豊富だが、やはり基本はひじきと大豆。これを基本のベースとするべしなのだ。
「日本ひじき協議会」のホームページでは、骨粗鬆症、高脂血症、高血圧、等の予防効果もPRされている。参照されたし。