私はいつも都会をもとめる 2「銀座のホッピー」(C)萩原朔太郎

たまにはおいらも、都会の味をもとめて銀座で一献傾けることもある。今宵のテーマは、銀座のホッピーとその味についてである。

銀座にも当然のことながらホッピーを出す店は多数存在している。頑固親父が仕切っている老舗店舗についても、次第にその垣根は低くなっているとみてよさそうである。焼鳥、焼きトンを出す店にその傾向は顕著とみえる。例えばメニューに「ホッピー」は載っていなくても「ホッピーください」と云えば当然のようにホッピーを出してくるお店は腐るほどある。あるいは「ホッピーはないんですか?」と問いかけると、気まずそうに「そんなことはないですよ」といいつつ、周囲を気にするようにしながらホッピーを出してくれた店もあったのである。それぞれに事情は異なれども、今やホッピーを置いておかずには居酒屋経営もまずい局面に呈しているということなのであろう。

時代は発泡酒全盛だが、しかしながら発泡酒が居酒屋経営に対して何の貢献ももたらさなかったことに比べれば、ことホッピーの果たす役割はいや増すばかりと云ってよいのである。

ところで銀座で飲むホッピーの値段はといえば、価格がまちまちである。「ホッピー=150円」というメニューに気を良くして飲んでいたら、最後に高級焼酎代を請求されたというケースもあったのだ。ご用心してください。