レヴィストロース逝去の報に接して

ご存知構造主義の大家、レヴィストロース博士が逝去したという報道が目に入ったのは昨日だった。御年百歳。いわゆる大往生であろう。

http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2659474/4848350

かつておいらも彼の著書「悲しき熱帯」などを、難しすぎるなと感じながらも熱心に読みこなそうとしていたものである。いわゆる近代主義とは西欧中心主義にほかならず、そこにメスを入れていた思想家の一人として、我が国の吉本隆明は特筆されるが、吉本にも負けず劣らずの思想的営為を世に認めさせた思想家こそは、レヴィストロークさんだったのだろうと思います。彼の残した「構造主義的」な足跡の数々は、人間への根源的な思索がぎゅうぎゅうと詰まっているがゆえに、極東の小国である日本のおいらにも、ずきずきと突き刺さるものがある。世界の巨星が逝ったことをしみじみと感じているのである。