菅直人首相が退陣を表明したというニュースが慌ただしく飛び交っている。あわせて昨日提出された「内閣不信任案」はといえば、圧倒的な反対票にて否決された。
国民の誰もが感じるように、こんな政局的茶番の芝居を見てしまったことを情けなく思う。そして、管直人内閣の今後の行く末に思いは移ってしまう。いったいこの現状は、誰により誰が誰のために引き起こした事態なのか? もう少しして厳密な精査が行われることになるのであろうが、本日はこの不条理に対してのささやかなる分析に止めておくことにする。
今日の混乱を招いたきっかけは自民党連合の「不信任決議案」提出ではあるが、こんなものはただ単に否決すれば御仕舞の代物であるはずではあったが、そこに例の「小沢軍団+鳩山ポッポ連合」が、加入して可笑しな成り行きとなった。だがこんなことは政治的事象の一事例でしかないことは分かり切っている。
今日的政局を一言で表すならば「造反無理」的事象だということである。かつて中国では「文化大革命」のスローガンとして「造反有理」という言葉が幅を利かせていた。「造反に理有り」。すなわち造反することには道理が存在するのだという主張であった。この4文字熟語をスローガンとして、多くの若者、若輩者、莫迦者、いんちき詐欺師、その他諸々の人間たちを煽っていた。毛沢東の取り巻きであった江青その他がこのスローガンを主導していた。
そして我が国の今回の政局的成り行きを眺めるならば、まさに「造反無理」と呼ばざるを得ないのである。「造反には理が無い」。すなわち「小沢軍団+鳩山ポッポ連合」が図った造反劇が、ただただナンセンスな結末を示しているにすぎないのだということ。小沢一派の終末はいと哀れに候。それだけは確かなことである。