寒い特別な日の「ブリカマ焼き」

本日もまた寒い日であった。熱燗、お湯割りと云った酒類が居酒屋で飛び交っている中、おいらは相も変わらずに定番のホッピーをすすっていたのだった。ところで今日の日はある種の特別な日であり、亡き妻へのささやかなプレゼントなどを用意して時を過ごしていた。

地元で立ち寄った居酒屋で、「ブリカマ」ことブリのカマ焼きを食した。遠火でじっくりと時間をかけて焼き上げて出されたそのカマ焼きは、想像した以上にさっぱりと、塩味も控えめに味付けされて、とても美味であった。鯛の身よりもコクがあり、味わいも深いものであった。ブリと云う魚もまた調理の仕方次第で、特別な料理になり得るのだった。

「山芋の磯辺揚げ」「明日葉天ぷら」はおいらの定番的揚物メニュー

生活習慣病対策やその他諸々の理由から、出来るだけ揚物料理は口にしないように努めている。だがこんなおいらも、時々食べたくなる揚物料理と云うものはあるのだ。

ことに家ではなかなか揚物料理というものをつくるのが億劫になるからにして、外食では好きな揚物を物色することもしばしばなり。上に示した「山芋の磯辺揚げ」「明日葉天ぷら」はその代表かも知れない。

活性酸素を除去するネバネバ成分が豊富な山芋は、油で揚げることによりホクホクとした食感を増していく。さらに海苔で包み込むことにより、磯の風味までを加えていくのだ。

おいらが子供の頃から好きだったメニューであり、とくに成人となって酒の肴を愉しんで以来、このメニューは周期的に口にしたくなる定番メニューなのでした。

そしてもう一品挙げたいのが「明日葉天ぷら」だ。おひたしではよく味わう明日葉が、あっさり揚げられることにより、つまりフライ的調理法ではなく天ぷら的調理手技によって手を加えられると、大好きな明日葉が絶品のメニューとして、顔を変えておいらの前に立ちはだかる。揚物的センスが溢れるメニューと云えるだろう。

染み出た出汁の最後の一滴まで旨い冬の牡蠣鍋

海のミルクとも称される牡蠣は、冬の季節は特にホツコリと身を肥え上げて丸々したその身を堪能させてくれるのであり、これこそは鍋料理にして味わうのが一番の味わい方だと思うなり。

白味噌は牡蠣鍋の味付けにのみ、その存在感を主張するかのように、甘くマイルドに牡蠣の身を包み込む。そしてたっぷりな牡蠣から染み出た白味噌スープは、最後の一滴まで飲み干させてしまう。メニューには無いが、ここに白御飯を入れて雑炊にしたらばさぞかし旨かろう。楽しみは先にとっておくのだ。

冬に旬を迎えたカンパチの旨い刺身を味わった

冬が旬の魚と云えば、先ずは「ブリ」が挙げられるが、「カンパチ」もまた、体長1m以上になるという大柄であるとともに、ブリに勝るとも劣らぬ味わいが魅了させる。ブリの仲間とされ、体長はブリ以上にもなり出世する。

その身はブリの身よりも淡くて透き通る様な人肌色と鮮やかなピンク色をしている。先ずは旬を目で味わうのがカンパチに対するときの手順である。。これが可能な海の食材など、カンパチ以外に想像することが出来ないくらいだ。

ブリに比べて脂の乗りは控えめであり、その分あっさりした味覚である。口に含んで噛んでみれば、鯛等の白身魚とは異なって独特の味覚に潤されること、冬の味覚のベスト5に入ること間違いなしだ。

「とり天丼」とシャリキンホッピーで連ちゃんほろ酔い

先日八王子駅南口にオープンした「八王子ロマン地下」の一角には「トリ天」というユニークなメニューを提供する「ハネヤ」という店がある。

■八王子ロマン地下
東京都八王子市子安町4-11-8南口田中ビル地下1階

鶏肉を揚げた料理だが「唐揚げ」ではなく「天ぷら」として調理されるのが特徴である。店員に尋ねたところ、九州大分の郷土料理であるとのことだ。

本日食したのは鶏のササミ肉を用いたものだが、モモやむね肉を揚げる店も多いようだ。店独自の工夫として、紅ショウガ、海苔などをトッピングして揚げている。

丁度腹も空いていたので、ご飯に乗せた「天丼」として味わうことにした。唐揚げよりも淡白であり、天つゆとの相性も良い。トリの天ぷらをお好みで4種選び、サツマイモとオクラの天ぷらが加わる。今回選んだのは、「いそべ」「紅ショウガ」「梅シソ」「のりチーズ」。その他「ゴボウ」「黒ゴマ」「定番」等が選べられる。おいらは見た目の風雅さや口の中でヒリリと辛味を放逸していた「紅ショウガ」が、最も気に入った。

少々早い時間であったが、大きく大書された「シャリキンホッピー」のメニューに抗し難く、1杯のつもりが2杯ほど頂くこととなった。ご存知シャリキンホッピーとは、焼酎をカキ氷にしてそれをホッピーと合わせていただくという、ホッピー好きにはたまらないリカーの一種である。

口の中で残った紅ショウガとヒンヤリと冷えたシャリキンホッピーとが酔いを加速させていた。朝から寒々としていた身体にはほんのりと火が灯ったような気分がしていた。

ドジョウより数段美味くて上等な「アナゴの柳川鍋」

いんちき野田総理の影響で、ドジョウの好感度は急低下、まさに地に落ちてしまった。

以前ならば「ドジョウ」のメニューなど目にすれば飛びついていたものだが、今では却って敬遠する対象となってしまった感がある。

ドジョウはよく「柳川鍋」として調理されるが、ドジョウでなくアナゴであっても一向に構わない。否、寿司種として重用される繊細でデリケートなアナゴを、大量の牛蒡と共に煮込んだ料理は、繊細な味わいと野趣味が累乗されておりとても奥深い料理となっている。

丁寧にささがきされた牛蒡は煮込んで柔らかく、しかも食物繊維が豊富である。上等食材のアナゴを食べやすくカットして、それを卵でとじればほっかほっかで栄養満点なのである。

じゃがバターには、イカの塩辛が確かに似合う

TVCM等で、イカの塩辛乗せのじゃがバターの映像を見せ付けられていて、何時か早くそんな料理にありつきたいものだと思っていたところ、先日オープニングしたばかりの「八王子ロマン地下」の一角の北海道料理の店でそのメニューに遭遇、早速味わったので、記録しておきます。至極ラッキーな出逢いだったと思われ。

北海道の特産品としてのじゃがいも、バターの美味さは日本全国知れ渡っているが、じゃがバターに「塩辛」を乗せて味わうと云うメニューが広まったのは、ここ1~2年のことではないだろうか。

何度かこれまでもそのメニューを食してきたが、塩辛が単に塩味を足すと云う程度のものとしか感じられなかったが、先日のメニューには確かに+αが感じ取られたのだ。

イカとそのワタとが織り成す稀有な味わいが、じゃがバターの味わいに奥行きを与えていたとでも云ったらよいのだろうか?

小金井「百薬の長」でふと思った、おでんは大鍋のものを食すべき也

今年の最低気温を更新したという寒気が首都圏を襲っていた。そんな時、仕事からの帰り道のおいらは、JR武蔵小金井駅を途中下車して「百薬の長」に立ち寄っていた。ほっかほっかのおでんが食べたくなったからであった。

おでんは近頃何度か接していたが、あまりおでんを食した気分にはならなかった。当ブログでは自家製の「きんちゃく巻き」を披露したが、そのメニューはおでんにあっても良いが、無くても良いという、云わば独立独歩のメニューなのであった、故におでん種という印象は薄かったと云うしか無いのである。

それに引き換え「百薬の長」の炊事場界隈には、おでん種をぎっしり引き込んだ「おでん鍋」がでんと構えていて、そこから注文したおでん種を丁寧に箸でつまんで皿に盛り、提供されるものこそ、関東の由緒正しいおでんの姿なのであった。

先ずは大根からいただく。厚切り大根の芯までだし汁が染みていてこれぞおでん種の文化遺産と云ってよい。

そして、卵、半片と箸を付けた後には、チクワブというニューウェイヴが待っていた。関西には昔からあると聞いたが、おいらが青春期を過ごした関東のおでんにはこのような種は無かった。ちくわの真似をしてしかも食べごたえがある。ちくわはパスしてもチクラブのもちっとした食感にはありつきたいと、ついついこの種を選んで注文するおいらなのでありました。

■もつ焼き百薬の長
東京都小金井市本町5-12-15

初生牡蠣 恐る恐るに 一気喰い

今季初の生牡蠣に接した。

いつか遠い昔のことだが、生牡蠣にあたったことのあるおいらにとって、これを喰うときの緊張感はただならないものがある。然しながらこれを喰わねば冬の愉しみの一つが阻害されるのであり、何時もこのときばかりは特別の時間と共に有るのである。

今日の生牡蠣は小ぶりであった。こんな小っちゃい牡蠣にあたるとは思えなかったので、舌で、喉で、十二分に味わう余裕さえ得ていたのであった。流石に冬の美味なり。

ネーミングがミスマッチだがなかなか受けた「農協サラダ」

行きつけの居酒屋に「農協サラダ」というメニューがある。農家の全国組織の名を冠しているのだが、当の農協にネーミングの許可を取ったという保証は全くない。ご存知「農協」とは日本最大の農家による組織であり、夏日は毎日ゝ汗して働き、冬には雪や寒風から大地の息吹を絶やさず守ってきた人たちによる団体であるので、さぞや感動的なメニューかと初めは想像していたが、これが実はまったくもってお茶らけたメニューだったのである。

出されたそのサラダを前にして目を引くのは、メロンとパイナップルがドカンと鎮座していることだ。南国特産の果物であり、農協が扱う主力商品であるとはとても云えない。その他に、サツマイモ、トマト、アスパラ、等々がうず高くてんこ盛りにされている。なかなボリュームなのだが、頓珍漢な組み合わせと云うしかない。味付けは、普通のマヨネーズのみである。ちょっとした拍子抜けなのである。

それでも同席した知人には受けていた。おいらも些か浮き浮き気分で南国風果物野菜の盛り合わせを頬張っていた。まるでその時のおいらは、子供が喜んで箸を付けている様な気分であったことを振り返りつつ思うのである。

「キムチ鍋」の唐辛子のカプサイシンが、これからの時期にはたまらない

仕事帰りの居酒屋でキムチ鍋を注文した。キムチ鍋はポピュラー過ぎて話題に上ることも少なくなったが、寒さが身にしみる時期になるとこの鍋がとても食べたくなる。温かいスープにカプサイシンが染み込んだ赤い唐辛子の粒を目にしつつ、口に頬り込むときの感触といったら、まさに鍋料理の醍醐味を味わう時のそれとほぼ同様のものだと思われる。鍋と云ったら「寄せ鍋」「鱈チリ」「すき焼き」「アンコウ鍋」等々限りなくあれども、その中でも「キムチ鍋」の存在は軽んじることの出来ない代物なのてある。

キムチ鍋の具材の取り合わせは、先ずはキムチ、そして豚肉、白菜、葱、豆腐、その他となる。赤いスープを見ながら食するキムチ鍋はとても食欲を刺激する。食欲のみならず人生に対するポジティブな指向をも生み出してくれることもある。決して侮れないのだ。

キムチの本場韓国、朝鮮料理においては「チゲ鍋」というもう少しエキゾチックな料理が主流となっているが、我国における「キムチ鍋」においては特別な韓国の調味料を使用する必要は無い。新鮮な白菜キムチがどーんと鍋の中心に控えていればそれで由なのだ。韓国のチゲ鍋はコチジャン等の調味料を多用するが、それらを使わない日本風のキムチ鍋が、くどくなく鍋料理を味わえることができるので、おいらの好物である。「キムチ鍋」と「チゲ鍋」とはどちらも美味しいことには違いないが、似て非なるものであると云えるだろう。日常的に食べたくなるのは「キムチ鍋」だということなのだ。

体調不良の夜には「うどんすき」が食べたくなる

一時の喉の強烈な痛みは収まったが、先日からの風邪気味は続いている。こんな日に無性に食べたくなるのが夜の「うどんすき」だ。

いや昼にもうどんが食したくなり、かき揚げ天ぷら等を載せて温かいうどんをいただく。蕎麦等のはずのおいらがうどんを求めるのは決まってこんな時である。体調不良とうどん恋しやとの因果関係が有るのではないかと、かねてからおいらはにらんでいるところなのだ。

うどんすきには鍋料理の具材でもある豆腐や葱、白菜等が良く似合う。豚肉でとった出し汁もうどんすきに美味く深いコクを加えていく。口にすると何故だか知らぬがエネルギーをもらった気になるから不思議なのである。

カブの漬物が美味い季節だ

年中顔を見ることのできる「カブ」だが、ぬか漬けなどの漬物にしたカブの漬けものは、今がまさに旬である。

地味な存在であるカブは、姿形も大きすぎない「小カブ」と呼ばれる種類のものが良い味を出してくれる。サクサクとした食感でありながらかつ甘い香りが漂っている。例えば大根を上品にして、食感にも独特なねっとり感を付加したとでも云おうか。

厚めに切って、茎もぬかに漬けて食べられる。カブぬか漬けの茎が無性に恋しくなる季節なのである。

イカの丸焼きの、赤くプクっと膨れた姿がいびつな食欲をそそるのだ

イカの丸焼きといえば、祭りや縁日の屋台料理としてよく接するメニューである。

ゲソと本体の全てを炭火で焼くのであり、そのボリュームは、もったいぶってイカ刺しなどとして喰らうものとは比較しようも無いボリューム感がある。だから晴れの日に喰う料理にうってつけなのであり、子供が親にねだってイカの丸焼きを頬張る姿は微笑ましいくらいだ。

さてこんなボリューム感のあるイカの丸焼きを居酒屋で注文したところ、ボリューム感以上にその、プクっと赤く膨れた膨満感に見とれて、しばし観察したのであった。

白く透き通って繊細なはずのイカが、炭火の遠火で焼かれてしまえば、このように真っ赤に染め上がっていて野生の食欲を刺激していく。しかもピンピンに突っ張って、輪切りになって皿に乗った姿はまるで、突っ張り姉ちゃんの姿かたちともだぶってしまい、いびつな食欲をそそるのである。

イカの丸焼きを食する時はまず、イカと格闘する心構えが必須である。タウリンや亜鉛が豊富で栄養価が高いとはいえ、必ずしも口に優しく美味だという訳ではない。独特のエグミがあり、唇に独特の刺激をもたらす。子供の頃はこの刺激感がちょっと苦手だったという記憶が蘇ってくる。

ともあれ、丸焼き料理にするからには、バターや醤油や酒やその他の、へたな調味料等は必要無し。ただ焼いたものを口にするのが本来のイカ丸焼きの食し方の基本なのである。

味噌仕立ての「寄せ鍋」でホッコリ

地元の居酒屋もいよいよ鍋料理解禁となった。一番の売りは、味噌仕立ての「寄せ鍋」である。

昨今とくれば様々な奇天烈鍋のオンパレードであるが、何よりも温まれてホッコリできるのは味噌仕立て鍋だろう。激辛等々、特別な刺激を味わうのは冬季の鍋料理にはそぐわないと云えよう。

「寄せ鍋」料理の具の定番といえば、葱、白菜、椎茸の野菜類に加えて、鮭、鱈、帆立、牡蠣等々の魚介類、とりわけ海老、蟹等々の甲殻魚介類は必須素材。魚介の出汁が味噌スープに奥深い味わいを加えていくのであり、ホッコリと温められる、隠された主役的アイテムである。

浅草ホッピー通りにて「牛筋煮込み」を頬張りつつ一献

浅草を訪れる用事が出来たついでに、毎度のホッピー通りへと足が向かった。ここで飲むホッピーはまた由緒正しき味がしており、忘れられない呑兵衛のスポット。まるで定期的に通う聖地のようだ。

先ずはホッピーを注文して一息、そして「牛筋煮込み」を注文。何故だか知らぬがこの場に来ると必ずと云って良いほど煮込み類を注文してしまう。牛筋でなければ「モツ煮込み」というように…。

浅草の煮込みが格段に美味いという保証はない。取り立てて云うほどのことはなく平均的である。では何故浅草の、この六区地域の煮込みに執着するのか? と、自己に問うたらば、旧ロック座人脈のビートたけしがこの地域の居酒屋のたかが煮込みを、どこの家畜の肉だかわからない部所(犬か何かだと述べていたな)を使ってとんでもない料理なのだがいつも食べていた、等々と滔々として話していたのを聞いたとき、

これが庶民の酒の肴の基本だと感じていたからなのだろう。だからそんな酒飲みの原点を確かめに、この地のホッピーと煮込みを口にするのだ。

低カロリー食としてのおでんを見直した

この季節、温かいものでもっとも手頃な料理と云えば「おでん」ということになる。

じっくりと時間をかけて煮込まれたおでん種は、口の中でほかほかとした温かさを伝えてくれるのであり、味覚は控えめなものが望ましい。控えめな多素材がおでんの出汁の中で渾然と溶け合うことこそが、おでん料理の真髄と云えるだろう。

ほっこりと温かさを味わうおてんにとって、おでん種は味覚が控えめであることに加え、カロリーもまた控えめであることが求められる。大根、蒟蒻、半片、等々の代表的おでん種はこの条件をクリアーしていると云って良い。

ついついカロリー高めになる晩酌の酒の友としては、おでんは最適のパートナーなのだ。ゴテゴテとしたカロリー強の食材は、おでん種には禁物なのである。

秋も深まり「モツ鍋」専門店で今季の初鍋

肌寒くなったり夏日だったりと、猫の目状態の季節が秋と云うものか。今年昨年が異常なのかと、季節談義に花が咲くるの昨今なのだ。どっちつかずは気持ち悪いものであり、肌寒くなったら鍋料理だと、地元のモツ鍋店に向かっていた。


モツ鍋が売りの専門店だけあり、ニンニクの香りが漂っている。注文して出てきたのは、鍋の中にスープと盛られた大きなキャベツの山。これに火を入れると次第にキャベツがしんなりとし、モツが顔を出すと云う仕組みがユニークだ。

顔を出したモツはピチピチとしていてコラーゲン豊かなことを示している。コラーゲンばかりに関心が向いているわけではないがどうもこの歳になると肌の艶テリを回復させたい気持ちに駆られている。公言したくないがカミングアウトするならばそういうことになってしまうだろう。

一通り鍋を突付いて具を平らげた後は、ご飯と卵を加えて、雑炊の締めご飯だ。モツから出た濃厚な出汁がご飯に染みて、これはまた濃厚な雑炊ご飯の出来栄えとなっていた訳である。胃にもたれるかと思ったが口に入れてみればするすると喉を通るくらいに食欲を刺激する満点ご飯のようであった。

■関根精肉店
〒192-0081
東京都八王子市横山町3-6 JEビル1F
TEL 042-656-1230

コラーゲン豊富な豚足との格闘記

コラーゲンが豊富で肌がピチピチになるとして人気の食材が豚足、即ち豚の足である。

行き付けの居酒屋で供される「豚足」というものは、どうにも愛嬌が無い。大振りの皿にどさっと乗せられて出されて来るのだが、これがまさにそのまんまの豚足なのだ。柔らかく煮込むのでもなく、下茹でしたそのまんまの豚足だ。

こんな野性的な料理は、まずはがぶりとむしゃぶりつくに限る。天然のコラーゲンとやらを味わえるのだから其れで充分だと納得するのも一考ではあるが、其れで満足してばかりはいられない。過去には差し歯を欠いてしまったり経験のあるおいらにとっては、とてもむしゃぶりついて満足できる対象では、実は無かったのである。

最近は相性も良くなって、差し歯を欠くことも無くして食することも出来るようになってきているのだ。天然コラーゲンの味わいは、とてもナイスであり、菜食嗜好の一時の浮気対象としてはとっておきとも云えるくらいだ。