海老のまろやかさが引立つ「海老マヨネーズ」

海老や蟹という甲殻類は、常に一定期間をおくと食べたくなる食材であり、やはり身体が求めるのだろう、定期的に口にしている。殊に海老は様々な種類があるが、いろいろ含めて求めてやまない食材だ。

最近よく口にするのが「海老マヨネーズ」。海老を揚げてそれに特製マヨネーズを和えるといったメニューである。近頃の中華料理店にはよく見かけるようになった、中華の一品とも云えるメニューなのである。

海老を使った中華料理といえば「海老チリ」がその代表格だが、やはりその辛さについては好悪の対象となっており、余程の辛味党でもない限りは、日常的に食するにはきついものがある。そんな辛さを抑えて海老の旨味を味わえるメニューとして、海老マヨネーズの出番があったのである。

一説によれば「中華の鉄人」やら「炎の料理人」とやらとして崇められる周富徳が、このメニューを開発したともされているようだが、実情については定かではない。だが中華の本場国の中国(中華人民共和国)で開発されたメニューではないということも、ある程度の信憑性をもって語られている事実である。

埼玉にもあったB級グルメの「飯能すいとん」

先日埼玉県の高麗界隈に散策した帰り、飯能市に立ち寄って食したのが「飯能すいとん(すいーとん)」だった。地元蕎麦屋の「せいたろう」では、蕎麦とのセットで1,000円なり。

すいとんはすいとんでも埼玉飯能の地元産だけあり、埼玉県産の小麦粉を使ったすいとんのつくりが違う。一ひねりも二ひねりも加えられた特産的なメニューである。

直径10センチ近くはあろう巨大なすいとんの中には、特製叉焼や様々な埼玉野菜が隠されていて、箸で突付いて中身を開けば、飯能食材の玉手箱といった風情であり一興をそそる。これをとろみがかったスープに包まれて出されるのだ。

地元グルメの愉しみを堪能させられた一品なのでした。

彼岸の曼珠沙華(彼岸花)のほとんどは未だつぼみ

例年の秋の彼岸頃の季節になると、妖艶な真紅の花を咲かせる曼珠沙華(別名・彼岸花)。埼玉県日高市高麗の「巾着田」を取り巻く地域には、100万本もの曼珠沙華が一帯に咲き誇り、その勇姿を人々の目に焼き付けているのだが、今年はなんだかとても変てこりんな感じなのである。

その開花状況が、例年のペースには極めて遅れをとっており、未だに清楚なつぼみのままの姿のままだ。清楚なままなのはまだ良いが、咲くことさえ諦めかけてそっぽを向くようなものまで現出しつつある。こから栄華な華を咲き誇させるべきという志さえ削がれた様な、熱意や気配さえ感じさせようともせずに佇んでいる。今週頭の連休時に足を運んだ大勢の観光客も、なんだか肩透かしを食らってしまった。

そんな開花遅れの最大の要因は、誰もが異常気象だと語る本年の猛暑であり、それに加えて降雨が極度に少なかったことによっている。専門家意見によれば、10日程度は遅れるだろうという見通しだ。

高麗の「巾着田曼珠沙華祭り」は9月15日~30日までの2週間を予定しているのだが、今年はその期間が10月にまでずれ込んでしまう可能性が生じている。開花のピークが10月にまでずれ込んでしまうことも容易に予想されているところだ。祭り主催者側としても踏んだり蹴ったりの状況が続いているのだ。

巾着田を一巡してみると、やはりこの時代においても時期外れといった、平均的では無く勇み足駆け足するせっかちな曼珠沙華の姿を目にすることができた。周囲につぼみのまま開かない者たちを尻目にしながら、せっかち曼珠沙華の姿は潔かった。決して華やかでも無く痛々しいくらいの、云わば「空気を読まない」ものたちの姿を見て取るような気がしたものである。痩せ細って咲き誇っているような姿を目にしつつ、やはり生き物はこうありたいという気持ちを新たにしたのでありました。

日本一の東京スカイツリー、現在448mなり

業平橋と押上の間の界隈には、ご存知「東京スカイツリー」が工事中である。日本一のノッポのツリーということから、全国はもとより世界中からの観光客を惹き付けているようなのであり、おいらも訪れたのです。

工事現場の周辺には沢山のカメラをかかげた観光客がたむろしていて、振興観光現場としての混迷をも露わにしていた。工事現場前の一区画には読売新聞の派出所も現れ、今後の観光客を見越した果敢なる営業の営為を見ることになってしまった。

東京タワーからの世代交代の面が強調されているのであるが、世代交代ということを前提とするならば、東京スカイツリーにもそれなりの存在理由(レゾンデートル)がなくてはならないのだが、その存在の確たる根拠を見て取ることができないのである。

不漁の年の秋刀魚(さんま)の季節がいよいよ到来

不漁だ不漁だとマスコミで喧伝されながらも、いよいよさんまの季節が到来である。秋の刀のような形をした魚(秋刀魚)と書く。ネーミングそのままの、秋の風物魚なのだから、9月にもなったら食べないわけにはいかないのだ。

近くのスーパーで1人前の秋刀魚の刺身を買って食べたのだが、味は決して悪くない。味覚を刺激するだけの旬の勢いがある。見た目もピチピチとしており、初物として味わう感動を与えてくれる。

目黒の「さんま祭り」ももうすぐ開催(9月5日予定)。これからは秋刀魚焼きが美味しい季節だ。毎年、岩手県宮古漁港直送の新鮮な6000匹の秋刀魚が振る舞われ味わえるとあって、地元人のみならず全国からの愛好家が訪れるという。
http://www.owarai.to/meguro/

自宅では中々瓦斯コンロでは焼き難いので、美味しそうな秋刀魚が出ていたら食べてみたいと思う今宵なのでした。

まろやかな舌触りが秀逸、「茂富」の豆富を使った冷奴

普段は冷奴でも湯豆腐でも使うのは木綿豆腐と決めているおいらだが、今日は多少変わった冷奴を味わったのです。「茂たま えだまめ」という北海道産の大豆を使用してつくられた絹触りの豆富(豆腐ではなくてあえて「豆富」と呼んでいる)。ほのかな緑色の枝豆味である。

この逸品素材を得て、ネギ、茗荷、そして食べるラー油をたっぷり乗せて冷奴にしたのです。う~む、豆乳の香りが漂うまろやかな豆腐の味わいがたまらない。ちなみに値段は1個105円。今どきの格安値段である。しつこいようだが味は感動的なくらいの本物なり。

赤煉瓦の佇まいがしぶい、前橋刑務所の正門

帰省して花火大会を見た帰りに、前橋刑務所に立ち寄った。

この建造物は赤煉瓦を積み重ねてつくられているのが特徴である。1888年に開設され122年の歴史を持つのみならず開設時の佇まいを現代に伝える歴史的建造物である。

上州において「赤煉瓦」といえば即ち刑務所を意味する。地元出身の萩原朔太郎や司修は、赤煉瓦刑務所を題材にした作品を残している。おいらも学生時代にこの赤煉瓦刑務所にインスピレーションを刺激され、何枚ものドローイングや油画作品を描いたことは忘れられない記憶と痕跡としてずっと残されている。

現存する我が国の刑務所の中でももっとも刑務所らしい施設と云えるだろう。

何だか懐かしく感じた「八王子祭り」

八王子市民は大の祭り好きの市民のようだ。11月の酉の市は3回も開催されてそのたびに神社の周りは大賑わいであった。駅から放射状に伸びる「ユーロード」と呼ばれる道路では、趣向を変えつつ様々なイベントが企画開催されている。

そんな祭り好き八王子を代表するのが「八王子祭り」。本日まで3日間開催されていた。本日は真夏というのに、わざわざ八王子祭りの会場に足を運んだという訳なのだ。

市街地には屋台が軒を並べていく。そして、山車、神輿が市内のいたるところに出没し、市民はその周りに集っている。こんな光景はあまり都会で見ることも無くなった。なんだかとても懐かしい気分に酔い痴れたのです。

FUNKY MONKEY BABYSが大好きな「THE Shalimar」の本格カレー

今年の甲子園高校野球の公式ソングとなったのが、FUNKY MONKEY BABYSの歌う「あとひとつ」である。メンバーの3人が八王子出身であり、八王子の観光大使を勤めていることでも有名となった。HIPHOPグループを名乗っているようだが、HIPHOPと云うよりは、今風の歌謡曲、応援歌と云ったほうがピンと来る。おいらは彼らの持ち歌にそんなに好きな曲は無いが、かといって嫌いでもない。若い世代が元気や勇気を感じ取れるような、嫌味の無い楽曲が受けているのも納得。

彼らがメジャーデビューする前から通っていて大好きだというのが、「THE Shalimar」というカレー店。インド人が調理も経営もする。味も本格派であることは間違いが無い。特に「ファンモン(FUNKY MONKEY BABYSの略称)」が大好きだというカレーメニューを一つにしたのが「ファンモンカレー」だ。チキンベースの本格カレールウに、茄子、オクラ、パプリカ、ブロッコリー等の夏野菜が載っている。まさに夏向けのカレーであり、マイルドな味わいが日本人にも違和感が無い。これにナン、ライス、サラダ、チャイが付いたセットで1,000円なり。

駅から少しばかり外れた場所にあるので、それほど賑わっているとは云えかねるが、味もナイスなこの店のメニューはお勧めである。

■THE Shalimar
八王子市寺町49-4山下ビル 1F
TEL 042-626-1341

中華料理の「ピータン」を自宅で喰らう

中華料理の食材店にて、美味しそうな「ピータン」が出ていたので、購入して自宅で調理してみたのです。

卵の殻の周りにまとわり付いているのはいわゆる雑穀なのか、外面に付きまとっているあれやこれやの素材やらがいやにワイルドである。けれども気品がある。この気品が世界中の美食家たちの興趣をそそるのであろうと想えば、このピータンが持ち得ている外観も天晴である。これだけ味わい深い食材なのであるからして、外見上にもいわくが無いはずが無いのである。

生のままのピータンを、殻を取って食してみた。う~む。流石に気合が篭っている。食べようとするこちらの目線を気にするような佇まいなり。いっそのこと一遍に頬に放り込みたくなるような衝動にとらわれたのです。

カツオもいよいよ脂がのってきた

初鰹の季節は過ぎたが、いよいよこれからが本番である。初鰹はたしかに美味いが、タタキには向かないのだ。美味いカツオのタタキが食べられるのはこれからなのである。写真は最近食したカツオのタタキ。表面はさらっと炙るくらいにして身も瑞々しく脂がのっている。

中華の定番「フカヒレのおこげ」を味わったのです

久しぶりに地元の中華料理店を訪問。今日は少々奮発して「フカヒレのおこげ」等を注文したのでした。

中華の高級食材としての「フカヒレ」は、そのほとんどが日本の宮城県気仙沼のものが使用されているという。少なくとも日本国内の中華料理店にては中国からの食材より以上に気仙沼産が珍重されている。気仙沼産のフカヒレこそは、中国本土の名店とさる店舗の食材に欠かせないものとなっているのだ。

中華料理の世界で特別にアナウンスされるコピーは「火が命」である。日本料理、フランス料理には真似の出来ない「中華料理」あるいは「中国料理」の真髄を、このコピーが示していると云って良い。たしかに天然のコラーゲン、コンドロイチンを豊富に有するフカヒレ料理には、日本人のグルメを瞠目させるものがある。中華料理の代表格としての「フカヒレ」料理は、たしかに美味しい。そして美味しいだけではない国際性があると感じる。これから「フカヒレ料理」の国際性についても注目をしていくべきなりと感じていたのでありました。

ベトナム産ドラゴンフルーツの初体験なのだ

久々に食の初体験である。地元のスーパーにて「ドラゴンフルーツ ベトナム産」という果物を目にし、早速購入。本日は初めてその不思議な果実を食したのでした。中国名で「火龍果」と呼ぶ。「ドラゴン」「龍」というネーミングを冠したフルーツである。ネーミングからして侮れない。

キウイやアボガドよりも少し大きめの鮮やかピンクの果実。サボテンのトゲような突起物がにょきにょきと生えている。果実をタテ切りにしてみれば、白い果肉にゴマの実をまぶしたような相貌をたたえている。セクシーである。セクシーな果実は色々挙げられるが、ドラゴンフルーツは数あるセクシー・フルーツの中でも抜きん出ている。チャンピオンの座を狙えるくらいにセクシーなのである。そして果肉を口に運ぶと、甘い。しかも淡白な甘さである。砂糖を大量に使用した毛唐の作るデザートなどと比較すれば、明らかにこのドラゴンフルーツに軍配が上がる。まずは水分豊富な瑞々しい甘さは、毛唐の作るパサパサして甘ったるいデザートには決して真似の出来ないものだ。淡白で無く糖度の高いドラゴンフルーツが、ベトナムなどでは味わえるのだそうだ。とても関心を引くが、淡白な日本のドラゴンフルーツも悪くはない。

サムライジャパンが一次リーグ突破だ

おめでとう!

昨晩は結局寝てしまったが、朝起きたらワイドショーは予選突破の話題ばかりなり。少しは昨日の「青だるま」の効果が効いたかなん?

得点3点のうち2点がフリーキックによるものだった。今回の南アフリカ会場は高地のために、玉がいわゆる野球の「ナックルボール」のような微妙な変化をするらしい。特段に素晴らしいフリーキックにも見えなかったが、キーパーの目をかく乱するかのごとくのフリーキック、セットプレーに賭けた結果だと見ることもできる。

昨日は梅酒を漬けた。この梅酒力にドッキリ!

梅の季節が到来した。そこでおいらが考えることと云えば、やはり梅酒製造のことなり。昨年も一昨年も作らなかったが、今年こそはと一念発起して、復帰して、昨日は梅酒作りに取り組んだというわけなのでありました。

青々として瑞々しい梅を水に漬け込んで小一時間置く。そうしてあくを取った後に小枝やへたを丁寧に取り除くのだ。そして水分もしっかりと取り除いておくのがポイント。

今日はそうして漬けた梅酒瓶の中身と、あまってしまった生梅とを見比べてみたところ、そのあまりの「梅酒力」の凄さにドッキリとさせられたという訳なのである。比較してみれば明らかに色合いの違いが鮮明である。青々としていた生梅が、アルコールに漬けたというだけでこれほどまでに色合いをも異にしてしまうのか? それだけ「梅酒力」には果てしないものが潜んでいるのだろうということを体感したのでありました。

「いかすみ丸ごと」缶詰 360円なり

またまたいかちゃんネタである(笑)。

地元で開催された東北岩手の特産品フェアにて「いかの丸ごと」という名の缶詰が出ていたので思わず買い込んでしまった。小ぶりだが丸ごとのいかを3杯、イカ墨の煮汁でじっくり煮込んである。これがなんと、1缶360円という安さなのだから益々驚き入るのである。

缶詰には昨今のような手で簡単に開けられるような細工がしておらず、缶切りを持ち出して丁寧に缶の上蓋を切り刻んでいかねばならぬ。これがまた楽しい。そしてふたを開けた缶詰の中身をどさっと鍋に入れて火にかける。ぐつぐつと沸騰し始めた煮汁から香り立つのはまさに、イカ墨の奥深い香りである。イカ墨一杯のパスタを味わう感動にも似ている。嗚呼なんという至福の瞬間か、とは大袈裟だが、安くてイカ墨気分が味わえるのだから非常にお買い得なのである。

http://www.junzosen.com/category/152.html

梅雨の季節。移り気の紫陽花は東京でもピンピンしゃくしゃく

 

関東地方も梅雨に突入したという。梅雨の訪れとともに、色鮮やかな紫陽花が目に付く季節でもある。紫陽花の花言葉とは「移り気」「高慢」「辛抱強い愛情」等と云うことだが、場の状況や時間の推移とともに花の色を移り変えていくということからも「移り気」というのが最も的を得ているように思われる。何しろ「七変化」と云えば女性の心と紫陽花の花弁と考えていたほうがよさそうである。紫陽花とはこの季節でしかまぐわうことのできない花なのであり、特別な興味関心を持って追求していきたいと思うなり。

本日は銀座散歩をするおりに、ふと「ガクアジサイ」の咲き誇った姿に遭遇したのである。これはよく古里の寺に行くと沢山棲息している。派手さはないが地味なりにとても色鮮やかに己を主張している品種なのだ。よくみる紫陽花はといえば「セイヨウアジサイ」という品種で、これは丸く赤、青、紫といった紫陽花色を満遍なく主張しておるのでそれはそれでとても紫陽花っぽいのだが、何となく白々しい思いを禁じえないものとなっているのである。

雨露の季節とともに、紫陽花は開花するのである。それまでは暑さでしおれているように見えていた紫陽花の花弁は、雨滴の染み入る花弁となることによって、ピンピンと生き生きした様がとても興趣をそそるのである。

秋吉久美子が「70年代を語る」イベントがシネパトスにて開催

銀座シネパトスという映画館にて、「秋吉久美子映画祭」が開催中である。本日は特別に「秋吉久美子が今はじめてあの70年代を語る」と銘打ったトークイベントが開催されるというので、当日券を買い込んでいるのであります。出席者は秋吉久美子と樋口尚文(映画評論家)である。

秋吉久美子と云えば、70年代のまさにおいらが思春期を過ごしていた頃にデビュー、コケティッシュで個性的な女優として一世を風靡していたという感もあるくらいに想い出深い女優である。70年代は当時、「白けの時代」「モラトリアムの時代」等々の冠で評価されていた時代である。60年代の云わば「激動の時代」と比較すればそうなのだろうが、時代が「白けていた」ということではけっして無い。様々なエネルギーが渦巻いていた70年代を「白けの時代」と称し命名した社会学者などは、まったく信用に値しないのである。

さて今夜はこれからトークイベントがあるため、イベントの内容等々については追ってレポートする。鄙びた映画館のイベントなのに、マスコミ数社がこのイベント取材のために横にいて待機していることを記しておく。

この稿もまた続く

奥多摩の「吉川英治記念館」は、散策のコースとしてもってこいの場所である

奥多摩地区の二俣尾を散策していた先日に偶然遭遇した「吉川英治記念館」は、人気流行作家吉川英治氏が終戦の前年になって、それまで暮らしていた都心の赤坂から疎開してきた氏の屋敷がそのまま、記念館として残されている。大衆文学者として親しまれた氏の遺した遺稿類をはじめ、氏自ら筆を操った遺墨類、勲章などの記念品類、そして彼の著書の数々、等々が綺麗に展示されている。将棋の天才名人こと升田幸三氏ら友人から贈られた書もあった。散策のコースとしてはもってこいであった。母屋に接して立てられた書斎は、ここで「新平家物語」が執筆されたという由緒ある風情を醸し出している。