「アーツ前橋」プレオープン企画の「からだが語る」展が開催

群馬県前橋市の「アーツ前橋」では、今年10月のグランドオープンを控えてプレオープン企画が展開されている。その第一弾を飾るのが、7月4日からスタートした「からだが語る」展である。前橋市が所蔵する、前橋にゆかりある作家たちの作品群の中から特に展示テーマに添って選ばれた作品が展示されている。

人物画の中で特別にテーマを設定して作品展示するという試みのようである。企画展に関わる関係者の熱意といったものを受け取ることができる。人物画というジャンルの中でも「からだ」というテーマを設定したところに浮かび上がるものとは何か? それはさしずめ動きであったり、解剖学的視点であったりするが、作家の意図とは無縁の要素としてそれらがピックアップされてくる機会に触れるのもまた希少な体験ではある。

■アーツ前橋
群馬県前橋市千代田町5-1-16
http://www.artsmaebashi.jp

「松本市美術館」の草間彌生展示室では、信州土着の創造性を存分に受け取ったのだ

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草間弥生さんといえば、信州松本出身の現代芸術家として名高く、先日訪れた「松本市美術館」の草間彌生展示室では、草間さんの独特な創造世界に接することとなっていた。まるで少女の頃からの特筆すべき創作のインスピレーションが、成人となって以降、或いは米国へ渡って以降、そして世界の名声を獲得して後の郷土の地に帰ってから以降…、といった全てが生々流転する草間さんの斑点のごとくに視覚化され、感じ取っていたのである。表現方法は絵画、ソフトスカルプチャー、コラージュ、版画、環境芸術、野外彫刻、映像、文学など多岐に渡り、それらの作品の生成過程を当美術館で目にすることとなっていたのである。

例えば「かぼちゃ」が此の地域の名産かどうかは知らないが、当信州松本においてはかぼちゃのイメージは、草間彌生さんの作品イメージに被っている。どうしても草間さんの作品イメージとかぼちゃそのものとを区分けしていくことが難しい。かぼちゃは信州松本においては郷土に密着した野菜であると共に、草間彌生さんという存在を通過して変容した「かぼちゃ」となって定着している。草間彌生さんの信州土着の創造性を存分に受け取ったのであり、また郷土松本との確執を経ての特殊な、云わば「関係の絶対性」というものを感じ取っていたのであった。

■松本市美術館
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/artmuse/

■松本市美術館 草間彌生 展示室
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/artmuse/p4/p3-html/p3-kusama.html

【追記】

撮影NGという規制のために当美術館展示室の模様を紹介することが出来なく至極残念である。公共的美術館がこのような固陋な規制に終始していることは納得できないということをここに記しておきたい。例えば岡本太郎さんの関連する美術館を見習ってほしいものである。

「アーツ前橋」開館前のプレイベント「MEDICAL HERBMAN CAFE PROJECT」が始動

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帰省している前橋市内を歩いていたところ、ユニークなイベント現場を目にした。足を止め近づいてみると、人が両手両足を伸ばしたかたちに繰り抜かれた大地に、様々なハーブの苗を植え付けているところであった。名付けて「MEDICAL HERBMAN CAFE PROJECT」。ハーブの効用が認められる身体の部所にそれぞれのハーブの苗が植えられていく。ハーブと云えば日本人には馴染みの薄いものと考えがちだが、親しみ深いよもぎもまたハーブの一種であり、黒い大地にその苗がに植えられていた。
この「MHCP」とは全国的に展開されるアートプロジェクトであり、様々な地域での注目を浴びているのだ。

■MEDICAL HERBMAN CAFE PROJECT
http://www.mhcp.jp/

そして前橋市内でこのプロジェクトが始動したのは、また別の狙いがあることを、関係者の人から聞くことができた。

今年10月には前橋市内で「アーツ前橋」という公立の美術館がオープンする。全国の県庁所在地では唯一、前橋市には公立美術館が無かったということもあり、関係者たちの意気込みもまた絶大のようなのである。

この最後発の美術館がアートに関係するムーブメントの発信基地となるだろうという期待が高く、今秋の正式オープンを待たずに「MEDICAL HERBMAN CAFE PROJECT」等数多のプレイベントが執り行われている。

■アーツ前橋
〒371-0022 群馬県前橋市千代田町5-1-16
電話 027-230-1144
https://www.facebook.com/artsmaebashi

千葉県佐倉市の「DIC川村記念美術館」を訪問

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総武線の千葉駅から乗り継いでJR佐倉駅を降りて送迎バスで20分。そうとう郊外のところにその美術館は在る。バスに揺られて美術館へと向かう途中の光景は、田植えを終えて水をたたえたばかりの田園風景なのであって、予想以上に会場への期待が高まっていた。

この「DIC川村記念美術館」は、大日本インキ化学工業のDICがその関連グループ会社とともに収集した美術品を公開するために設立された。二代目社長の川村勝巳による近代西洋絵画に加えて、三代目社長こと川村茂邦によるマーク・ロスコの壁画、フランク・ステラの諸作品を始めとするアメリカ現代絵画が常設展示の中心となっている。

特にマーク・ロスコについては、「ロスコ・ルーム」と称される特別な一部屋が設けられている。天地2メートルをゆうに超える巨大な壁画の作品群が部屋中を覆っている。過去には何度も画集、画録等にてマーク・ロスコ作品には接していたが、これほどに巨大なる「壁画」に触れて、初めてロスコのオリジナルを体験した思いがした。ただすこぶる残念なことに、この特設のルームの照明はと云えば、近代絵画の展示室の如くに薄暗い照明によっているのであった。アクリル絵の具の長所を駆使して描いたロスコの作品を纏う照明としては、甚だしくミスマッチであった。

マーク・ロスコを凌いで個人的に最も印象に深く刻まれた作品は、モーリス・ルイスの数点である。村上春樹さんの新著「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の装丁画として用いられているのがマーク・ロスコの作品である。

幾層にも流し重ねられた絵具の層が画面全体を覆い透明感のある画面が特徴の〈ヴェール〉、カンヴァスの両端から中央にむけて、鮮やかな色彩の絵具が流れ、中央に白い余白を残した〈アンファールド〉、細長いカンヴァスに、いくつもの鮮やかな色の帯を束状に垂直方向に流して描いた〈ストライプ〉といったコンセプトの代表的作品を目の前にして、やはりこの美術館に足を運んで正解だったという思いを強くしていた。

■DIC川村記念美術館
千葉県佐倉市坂戸631番地
代表電話:0120-498-130
http://kawamura-museum.dic.co.jp/

前橋市内のアートスポットこと、元「ラボンヌ」の「広瀬川美術館」を探索

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昨日紹介した広瀬川界隈スポットには、「広瀬川美術館」という更に興味深いスポットが存在している。かつてはもしおいらの記憶が確かならば、その場所と建物などは「ラボンヌ」と呼ばれた、子供向けの絵画教室の舞台であった。文化庁の「登録有形文化財」にも指定されているという「広瀬川美術館」を探索してみたのだ。

極めて個人的な話題にはなるが、おいらは1度として「ラボンヌ」の門をくぐったことはなかったのだが、その名前は、市の繁華街にある有名な絵画塾教室として美術関係者の誰もが知るくらいの、地元では有名な画塾ではあった。だが常にその名前は気にかかっており、おいらの脳裏から離れるものでは無かったと云ってよい。市の郊外に位置したおいらの実家からはかなりの物理的距離があったりしたことからその門をくぐることは能わなかった。まるで自分自身が忘れ去っていた夢の記憶がよみがえってしまったかのようにして、元ラボンヌの探検が開始されたのである。

門を叩いて足を踏み入れると、古めかしい館の奥から関係者とおぼゆき男性が「入館料は500円です」との一言だった。2階から見学して1階に降りてください、とのこと。「五月の版画」というテーマを設定していた同会場には、おいらも敬愛する司修さんの作品が、仄暗い会場で息づいていたのだ。その作品を目にするだけでも価値ある美術館である。

一瞬は怯みつつも足を踏み入れていたその美術館には、司修さんの作品をはじめとして、群馬県にゆかりある美術作家たちの力作が収蔵されているのだから、その歴史的価値ある美術館の眺めとともに目にしておくに損はないはずである。

■広瀬川美術館
〒371-0022 群馬県前橋市千代田町3丁目3−10

新宿区下落合界隈の「佐伯祐三アトリエ記念館」を探索

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西武新宿駅から西武新宿線に乗り、「下落合」駅にて下車すると、近辺には佐伯祐三や中村彝といった天才画家たちの記念館が散在しているのに出くわすのだ。

先ずは下落合駅から北に徒歩で10分くらい進んだところにある「佐伯祐三アトリエ記念館」を目指した。左に聖母病院、右に聖母大学を目にしつつ、車が入れないくらいの狭幅の小道を歩くと、行き当たった先が記念館だった。緑溢れる木々とともに白くてとがった三角屋根の木造建築が迎えてくれた。

佐伯祐三と云えば我が国の洋画界のみならず美術界の中でも数少ない天才作家であり、しかも30歳で生涯を閉じたという夭折の天才である。夭折の天才という称号は、我が国美術界においては佐伯祐三をおいてほかにはないといってよいのである。おいらの実家の押入れか物置には佐伯祐三画集が眠っていたのであり、それと同じ画集が同記念館にも鎮座されていたことがまた、この記念館に対する親近感をいやがおうにも高めていた。

かつてはアトリエであったという部屋に足を踏み入れると「下落合風景」という作品が在った。佐伯祐三さん自筆による、レプリカではない本物であり、おそらくは同記念館での唯一の本物作品であった。荒々しくかつ繊細なタッチで描かれた風景画は、戦前における同記念館の周囲の有り様を描いており、フランスのパリを描いた風景画を超えるくらいに親近感を感じさせるのであり、画家の天才的筆致に瞠目させるにあまりある。

洋風のアトリエの北側には採光のために、大きな窓ガラスでおおわれており、豊かな北向きの陽光をアトリエに注いでいる。古き良き時代のアトリエの姿を彷彿とさせ、そのデザインがまた佐伯祐三さん流のオリジナリティーを感じさせている。

■佐伯祐三アトリエ記念館
東京都新宿区中落合2-4-21
TEL 03-5988-0091
休刊日 月曜日(休日にあたる時はその翌日)

岩手県軽米町が舞台の、山田洋次監督映画「息子」の風景に見惚れていた

山田洋次DVDマガジン Vol.8として発売され書店に並んでいた「息子」を購入視聴し、その舞台となった岩手県軽米町の風景に、改めて惹きつけられ、目を釘付けにされ、見惚れていたのだった。

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公開当時の思い出と相俟って懐かしさがこみ上げてくる。映画公開当時のおいらは、主演の和久井映見さんのファンであり、スクリーンに映る映見嬢の演技に見惚れていた記憶があるが、二十数年のときを経て鑑賞した「息子」にはまた違った印象を強く持っていた。

映画撮影の舞台となった軽米町は岩手県の北端に位置している。亡くなった妻の出身地であることから、おいらも何度も訪れていたが、改めて当地の風景の美しさや貴重で稀有なる存在感を感じ取っていたという訳なのである。

山田洋次監督の映画「息子」は、1991年に公開され、同年の第15回日本アカデミー賞や第65回キネマ旬報ベスト・テンなど、数多くの映画賞を受賞するなどして話題を集めた名作である。丁寧に撮影された駒のあれこれの美しさの表現は山田洋次監督の得意とするところであり、同作品でもそんな特長がふんだんに散りばめられており、久しぶりに鑑賞した「息子」の余韻で一杯になってしまった。

軽米町の冬のシーンは豪雪に見舞われていて、それ自体が歩き回ることもままならないという閉ざされた町民の生活を映し出している。そして夏の季節では、緑が目映いくらいに鮮やかな丘が舞台で、父と子とがタバコの葉を収穫しながらの会話シーンが収録されている。何度か訪れていて知っているはずの風景ではあるが、記憶に保存されているものを遥かに超えたインパクトを与えてくれていた。日本の原風景の姿がこの風景のあちこちに散りばめられていることを発見していたのである。

坂口安吾さんの原作映画「戦争と一人の女」を鑑賞

http://www.dogsugar.co.jp/sensou.html

東京都内では、坂口安吾さんの原作を題材にした「戦争と一人の女」という映画が公開されていると聞き、おいらも休日を利用して、都心の公開映画館「テアトル新宿」へと足を運んでいた。新宿駅東口を降りて、数分歩いて行くと、「新宿ぴカデリー」というメジャー映画を公開する映画館があり、其処を超えて行くと「テアトル新宿」に辿り着いた。

戦争によって自堕落に生きる安吾さんを連想させる「先生」とその愛人を演じたのが江口のりこさん。主演女優の江口のりこさんについては、過去にはテレビドラマの「時効警察」や映画「ジョゼと虎と魚たち」等にて覚えていた。

別段に美人でも可愛くも無いが、彼女の存在感がこの映画でも抜群であり、この映画には無くてはのキャストであった。戦時中真っ盛りの時代を背景にして、エロスに生きる作家こと安吾さんを、永瀬正敏が演じている。巨匠の安吾さんを演じるにはいささか役不足の感も無くは無かったが、力深くてけっこう良い味を出していたのであり、役者の評価を見直していた。

自堕落に生きて堕ちた坂口安吾さんには実はこんなに魅力的な愛人が居たのかとも想像していて動していた。そして尚更には、この戦時下という時代の戦争犯罪と、日本という国家の脆さと、更には国家的な不条理とを身に染みて感じさせていたのだった。過去に浴びた数々の虐待から不感症となっていた女主人公をめぐる人間模様の背景で、多くの日本の映画には無くなっていたとても重々しいビートが演奏されている。主演の江口のりこさんはじめとするキャストたちに留まらずに、監督、等々のスタッフたちの息遣いを感じる、大変な力作的映画に遭遇したという思いである。

高田渡さんの本日の8回目の命日に思うこと

http://www.midori-kikaku.com/artist/takada.htmltakada-2

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伝説的天才フォークシンガーとしての高田渡さんは2005年4月16日日にある意味で不遇な生涯を終えたのであり、本日は高田渡さんの8回目の命日にあたることになる。この時期この日になると毎年毎年、生前の高田さんの姿振る舞いを思い浮かべつつ、想い出にふけってしまうのである。

さて本日のおいらはといえば、高田渡さんを偲ぶイベントとしての「かけ込み亭」に駆けつけようという予定を立てていたのたった。数年に何回か訪れたイベントだが、本日は所用によりそれも叶わぬこととなってしまつた。

http://www.asahi-net.or.jp/~yi7k-ttn/kakekomi/live.html

であるからこそよけいにおいらは本日のこの日を、伝説的天才フォークシンガーとしての高田渡さんに改めての心を奉げたいという思いが強くなっている。
である
山之口貘、金子光晴、草野心制度平らの現代詩にフォークのスタンダードを組み合わせたという評価が定着している高田さんだが、やはりそれ以上にインパクトを与えてくれる、あるいは完成度が高い作品は、高田渡さん本人が作詞したものであることは、あらためてであるが主張していきたいと思うのである。

渡さんのファンならば誰もが知っている、山之口貘、金子光晴、草野心というビッグネームの詩人たちを凌駕した作詞を、高田渡さんの作詞した作品には強く感じ取っているのである。ここ数年来において強く思い感じとっている心持ちのひとつであると云ったら良いのであろうか。

久しぶりに「みどり企画ギャラリー」を更新しました

久しぶりに「みどり企画ギャラリー」を更新しました。

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http://www.midori-kikaku.com/gallery/

内容については、おいらのこの1~2年の間に描いたタブローを追加し、ページデザインは、ギャラリーページに相応しいものに変更しました。

 

ところで本日昼間はと云えば、先日当ブログでも紹介した阿山さんの個展に足を運んでいたのだった。

http://www.midori-kikaku.com/blog/?p=7577

 

先日に訪れたときとは一転して綺麗にレイアウトされたギャラリーの作品の一つ一つに、更なるインパクトを受けていたのであり、おいらも今更ながら制作への意欲を沸き立てていたというのであり、近作を整理しつつ、ギャラリーにアップすることを思い至ったという訳である。

木材にパワフルな作品を描く、阿山隆之個展「阿山くんの世界Ⅱ」がギャラリー木馬で明日スタートします

木材にパワフルな作品を描く、阿山隆之個展「阿山くんの世界Ⅱ」がギャラリー木馬で明日スタートします。

大胆にカットされた天然の木材をキャンバスがわりにして、さまざまな生き物をモチーフにしてパワフルなタブロー(絵画)が描かれている。阿山隆之さんの大胆で力強い線で描かれた水牛の作品は、かつて八王子夢美術館で行われた「市民公募 夢美エンナーレ入選作品展」にて出展されていて、おいらはその作品世界に接し強く圧倒されていたのであった。

http://www.yumebi.com/acv38.html
http://www.yumebi.com/images/exb38_pic07L.jpg

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そんな、阿山さんの個展が、明日こと4月2日(火)から12日(金)まで「木馬工房 ギャラリー木馬」で開催される。阿山さんは、木馬工房に通所している自閉症の人で、絵もまたパワフルで面白い絵を書いている。先日は同工房の人から、阿山隆之さんの個展の案内があり、明日の個展オープンには少々早いがお邪魔してきたのでした。

以前目にした水牛の作品以外に、魚類をモチーフにして天然色の色彩で描かれた作品等々の多彩な作品群がそう広くないギャラリーに配置されていた。展示作業の途中であったというとても大切な時間ににお邪魔してしまったが、忙しい中でギャラリーの中にも案内してもらっていたのであり、大変に恐縮しつつ、明日からの個展にわくわくの思いを強くしていた。週末の休日にはまた訪れてみたいと思っている次第である。

ギャラリーを運営する木馬工房は、八王子市役所隣にある身障者の就労支援継続B型の事業所だという。同工房では、木工・印刷・ガラスなど障害がある方が通い仕事をしている。また、アート活動の一貫で、昨年建替に伴い、昨年11月にはギャラリーをオープンしたそうである。阿山さんの描き出す作品が同工房にて制作されていることも、同工房の関係者たちのサポートがあってのことなのだろう。ぜひとも足を運びたい、運んでもらいたい展示会である。

■阿山隆之個展「阿山くんの世界Ⅱ」
4月2日(火)~12日(金)
10時~17時(最終日16時まで)

■木馬工房 ギャラリー木馬
東京都八王子市元本郷町3-17-13
(八王子市役所すぐそば)
TEL 042-624-3340

今年もまた「つくることが生きること 東京展」が始められている

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本年2013年もまた「つくることが生きること 東京展」が、3月9日(土)より、千代田区内の「アーツ千代田 3331 メインギャラリー」にて展開されている。

http://tokyo.wawa.or.jp/

 

本年2013年もまたと書いたのは、昨年もまた、同様同名の企画展が開催されていたからである。同みどり企画のブログでも昨年のイベントについてれレポートし触れている。昨年に続いてのレポートとなる訳ではある。

http://www.midori-kikaku.com/blog/?p=5643

 

3.11から2年となる今回の展示では、「『つくる』アクションを続ける多様な活動を展示」とある。昨年以上に長期にわたったイベントと関係者の情熱などが見て取れる。

展示内容については昨年と比べてシンプルになっている。そしてより継続するべく表現の方法を模索し展開させていこうとしているようである。

八王子夢美術館にて「大正ロマン昭和モダン展」開催中

八王子市内の「八王子夢美術館」にて「大正ロマン昭和モダン展」が開催されている。副題は「竹久夢二・高畠華宵とその時代」という。

http://www.yumebi.com/
■特別展 大正ロマン昭和モダン展
会期 2013.02.01(金)- 2013.03.24(日)
開館時間 10:00-19:00 入館は18:30まで
休館日 月曜日(2月11日は開館し翌12日が休館)
会場 八王子市夢美術館
TEL. 042-621-6777

先日3月7日からの「第16回八王子画廊散歩」にてスタンプラリーのイベントが行われており、画廊散歩に参加している9つの画廊でスタンプを押して回ると、此処「大正ロマン昭和モダン展」の入場料が只になるということになっている。おいらは画廊散歩の初日に9画廊をスタンプ押して回っていたので、今日は無料招待券がゲットとなっていた訳であった。

先ずは何しろ、竹久夢二の自筆の大量の絵画に出迎えられるのであり、感動的なシチュエーションとしては満点に近いものがある。地方の美術館がこうした企画展を開催していることには、八王子市民として悦ばしいかぎりである。

竹久夢二以外の出展作家については、無名の作家がほとんどではあるが、大正から昭和に掛けての時代に活躍した作家たちの力作で占められている。特に雑誌の挿絵等の原画として制作された作品も多く、複製絵画の勃興期の熱意を感じ取ることができた。

「第16回八王子画廊散歩」がスタート。今年おいらは「フロイデン」に出展

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第16回目となる「八王子画廊散歩」がスタートした。3回目となるおいらの作品は、ギャラリーフロイデンに出展した。「八王子画廊散歩」はおいらも定期的に出展しているイベントであり、近年は毎年この時期になると、出展作品制作に気合が入る。男のおいらは経験したこともないが、ちょうど卵を産んだ母鳥が卵から孵った雛を見届けてほっとするような気分になるのが、イベントの初日でもある。

■ギャラリーフロイデン
八王子市横山町25-16 B1階
TEL 042-646-0900

■八王子画廊散歩
http://www.facebook.com/garousanpo
http://www.atorie248.com/garousanpo/

フロイデンはここ数年の間は画廊散歩イベントに参加していなかったこと等から、おい らは初めて此処に足を運んでいた。絵画・陶芸教室が同じビル内で開催されており、設立32年になる老舗ギャラリーのひとつだ。八王子駅北口から徒歩3分程度という好ロケーションでもあり、八王子を代表するギャラリーのひとつとも云えよう。

午前中に作品搬入を済ませてから、例年のように参加ギャラリーを散歩してまわった。出展者は毎年、出展のギャラリーを変えるのが基本だというのであり、知人たちの作品を見つけるという楽しみもまた存在するのだ。過去作品とはまた違ったスタイルの作品展示されているケースもすくなくないのであり、其れが所謂ひとつの成長なのかとも感じさせている。少なくとも怠惰な画風に囚われた知人たちの作品をみるよりずっと新鮮な感動を与えてやまないのである。

5時半からは「アートスペース KEIHO」にてパーティーに参加。昨年よりも参加者はすくなめであったが、地元八王子のイベントやら画廊に関する情報やらにて花を咲かせたのだった。

オーダーメイドの額縁

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画材店の「世界堂」から、先日注文した額縁が出来上がったとの連絡があり、受け取りに行った。今月7日から開催される「八王子画廊散歩」展に出展する作品用にオーダーしたものだ。

オーダーメイドの額縁を発注してつくるのは、自作のものを除くならば今回が初めてとなる。自作では若いころにチャレンジしたことがあったがなかなか思うものがつくれなかったので、今回は専門業者に発注することにしたのだった。

額縁をオーダーする際には、業者間では「さお」と呼ばれている見本となる板を選ぶことから始まる。出来るだけ額の色調が邪魔をしないで、かつ印象深くなるものをとしてチョイスしたのが、浅い色の木調に、虫食いのアクセントが施されている代物だった。8号程度のもので、価格は1万円と数百円也。世界堂で販売されている既製品に比べて約2倍程度、おいらが普段購入している画材店の特価品と比較すれば3倍程度の出費となっていたのだった。

今回のオーダーメイド額縁の注文のきっかけは、制作作品のサイズが既製品に似合わないことがきっかけとなっている。8号キャンバスにて制作していた作品がどうもしっくりこなかったのだ。そして、4号+4号のキャンバスにて構成し直してみたら、これがイメージにフィットして、結局はこのサイズで制作をすることとなり、必然的にオーダーメイドの額縁が必要とされたという次第なのである。

■「八王子画廊散歩」の詳細はこちらを参照してください。
http://www.facebook.com/garousanpo

高田渡さんは稀代のエンターティナーだったことを思い起こさせる「タカダワタル的」の特典CD

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先日当ブログにて紹介した「タカダワタル的」には、同名の映画にはなかった特典映像のCDがおまけ的にもうけられている。

さきほどまでそのおまけ的特典CDを鑑賞していたのであり、稀代の高揚感に囚われていたと云ってよく、これはまさに高田渡ファンにとっては必鑑賞の映像であった。

下北沢「ザ・スズナリ」におけるライブ映像には、柄本明、蛭子能収達の歌唱映像がてんこもりでありそれに加えて、高田渡さんの私生活を追跡した貴重映像が盛り沢山なのである。

あらためて高田渡さんは稀代のエンターティナーだったことを思い起こさせるに充分至極な映像ではあった。

「飛騨の円空 千光寺とその周辺の足跡」展の円空仏に魅了された

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上野の東京国立博物館にて「飛騨の円空 千光寺とその周辺の足跡」展が開催されている。

円空とは江戸時代に現在の岐阜県である美濃国に生まれ、数々の霊山に登り、その途次に立ち寄った集落で仏像を造っている。没後の伝記によれば、生涯に12万体を造像する願を立てたとされ、現在でも5000体以上の円空仏が知られている。今回の「飛騨の円空 千光寺とその周辺の足跡」展では、特に千光寺とその周辺に所蔵されている円空仏を中心に展示されている。

ノミの跡がくっきりと残された大胆至極の円空仏は、2メートル以上の大木を掘り込んだものから、5センチ以下の小品に至るまで、すべてに円空の、稀有なる創造力がまんいつしているのであり、仏教彫刻の真髄に接した思いにおける歓喜の心情に満ち溢れていたのである。

可也の変人、奇人に思われる円空こそは、稀代の仏教家であり芸術家だったということに驚かされた。とともに彼のその世界に魅了されていたのである。

DVD「タカダワタル的」には高田渡ファンの思いが詰まっていた

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先日「BOOK OFF」にて偶然遭遇して購入することになった「タンダワタル的」というDVDを視聴している。

それはとても懐かしい映像であった。かつて同名の映画「タカダワタル的」が公開されておったのであり、おいらは厳しかった日々のスケジュールをぬって万難を排して映画を観に行った記憶がつまびらかに甦ってくるのだ。

公開当時、高田渡さんは存命であった。稀有なアーティストである渡さんのライブ活動や日常生活を追跡して、一遍の映像作品として世に問うた作品である。

熱狂的な渡さんのファンでもある俳優の柄本明氏が、実質的なプロデューサー的に同作品の製作に大きく関わっていた。DVD「タンダワタル的」には高田渡ファンの思いが詰まっていたのである。

DVD裏表紙の説明には以下の説明書きの言葉がある。以下引用してみる。

―――――
伝説のフォークシンガー高田渡。彼の孤高の音楽性とは裏腹に、周りにはいつも沢山の人達が溢れ、笑い声が絶えない。そんな高田渡の魅惑的な世界を記録したドキュメンタリー音楽映画が「タカダワタル的」である。ギターを抱え全国を歩き回り、代表曲として親しまれた「生活の柄」など名演奏の数々を収録。一方で彼の住む吉祥寺の生活に完全密着、馴染みの<いせや>で一杯飲み、井の頭公園の桜を眺め、自宅で酔いつぶれるまでの貴重な姿を記録した。
―――――

アーティスト高田渡のあるがままの魅力を表す形容詞として、既存の言葉に頼ることなく、「タカダワタル的」という新たな造語を生み出して世に問うている。未だに新鮮なる高田渡ファンの息遣いや情念がよみがえってくるのである。

(この稿は続きます)

仮面の画家こと「ジェームズ・アンソール展」が開催

新宿の東郷青児美術館にて「ジェームズ・アンソール―写実と幻想の系譜―」展が開催されている。本日は遅ればせながら足を運んだのだった。確か15~16歳の頃だったろうか、其の作品に接したときの衝撃は甚大なものがあった。当時はたぶん、画集のイメージとしての出会いではあったが、それから数十年を経ての邂逅となったのである。

■「ジェームズ・アンソール-写実と幻想の系譜-」展
会期:2012年9月8日(土)~11月11日(日)
会場 損保ジャパン東郷青児美術館
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/
開館時間: 午前10時-午後6時。

「仮面の画家」としての評価が定着しているアンソール作品だが、展覧会にて展示されているおよそ9割かそれ以上は、ベルギー的写実主義の作品が占めていた。それら作品の誕生を紐解くようにして、ルーベンス、ヴァ・デル・ネール、ニコラス・マース、ヴァン・ダイク、ピーテル・ブリューゲル(子)等々、同時代のベルギー、オランダの作家たちの作品群が展示されている。伝統的描写のスタイルに影響されていたアンソールの全貌をとらえるにはもってこいではある。

アンソールの代表作とされている「陰謀(1890年)」は、出品作品の目玉でもあり、彼の周りに居る人々の肖像を仮面を被った肖像群として描かれている。仮面や骸骨をモチーフとして数々の作品を描いたアンソール作品の中でも、もっとも強烈な印象に彩られている作品だ。

一つの解釈ではあるが、其の指指しに其の謎を解く鍵があるとされている。一人の人間に対してその周囲を取り囲む仮面的人間たちによる陰謀が表現されているということなのだろうか。

かつて日本的ポップアートの代表として発信された奈良美智作品は大きな変貌を遂げていた

横浜美術館にて開催されている奈良美智氏の「君や僕にとょっと似ている」展は、2001年に開催した国内初の大規模な個展以来、横浜美術館では11年ぶりの個展開催となる。

おいらが初めて奈良氏に注目したのがその展覧会だったのであり、横浜美術館と奈良氏との間にはよほど強い関係性が生じているのであろう。

奈良氏の描く少女像はある意味でポップであり、さらに言を繋げるならば、コミック的シンボルとしてのイメージが強烈について纏わっている。

横浜美術館にてメジャーデビューした当初の奈良作品について、コミック作家的浅薄イメージの思いを強くしていたが、この10数年で、奈良作品は大きくその印象や価値観を変貌させてきたと云えるだろう。

かつて日本的ポップアートの代表として発信された奈良美智作品は大きな変貌を遂げていた。

もはや奈良美智氏の描く作品世界を「ポップ」だという形容で称することはできなくなってしまったという訳である。